介護報酬の加算・減算
障害福祉サービスの居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護では、質の高い体制を評価する特定事業所加算が設けられています。これは、基本報酬に対して一定の割合を上乗せする加算で、体制・人員・利用者構成などの要件を満たすと算定できます。
本記事は、これから算定を検討する事業所の経営者・管理者に向けて、加算の基本(対象・メリット・手順)から、サービス種別ごとの詳細な要件・運営指導対策まで、体系的に解説します。算定を初めて検討する方も、既に取得済みで見直したい方も、必要な箇所を参照してください。
本記事は2026年4月2日時点で公表されている厚生労働省の資料・告示体系を前提としています。個別の数値・起算日は、必ず最新の告示本文と指定都市・自治体の運用もあわせて確認してください。
※主な出典:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について」掲載の「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(PDF)、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和6年こども家庭庁・厚生労働省告示第3号)」(PDF)、「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A」(Vol.1 令和6年3月29日ほか)など。
この記事の主な対象は、居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護を提供する事業所の経営者・管理者です。なお、介護サービスの訪問介護事業所の特定事業所加算については以下の記事で解説しています。
特定事業所加算の取得や維持のために要件を満たすにあたって、サ責や職員の業務負担が増えてしまいそうで不安ですよね。
そこで介護のコミミでは「コミミのチーム」というサービスを通じて、特定事業所加算の取得や維持のために必要な業務負担を劇的に軽減を実現します。
少ない負担やコストで特定事業所加算を算定できれば、事業所の収益改善やサービスの質向上に繋がるはずなので、ぜひ「コミミのチーム」を導入しましょう!
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特定事業所加算は、障害福祉サービスの訪問系サービスにおいて、質の高い体制を整備している事業所を評価するために設けられた加算です。基本報酬に対して一定の割合を上乗せする仕組みで、事業所の収入増と体制強化の両立を目的としています。
特定事業所加算の対象となるのは、以下の4つの訪問系サービスです。
算定できるのは、都道府県・指定都市等から指定を受けた事業所です。複数のサービスを提供している場合、サービスごとに要件を満たせば、それぞれで加算を算定できます。
特定事業所加算には、(Ⅰ)から(Ⅳ)までの区分があり、満たす要件の組み合わせによって算定できる区分が決まります。区分が上がるほど、体制・人員・利用者構成などの要件が厳しくなる一方、加算率も高くなります。
令和6年度における加算率(基本報酬に対する上乗せ割合)
| 区分 | 加算率 | 概要 |
|---|---|---|
| 特定事業所加算(Ⅰ) | 20% | 最も要件が厳しく、加算率も最高 |
| 特定事業所加算(Ⅱ) | 10% | 体制・人員要件を満たす |
| 特定事業所加算(Ⅲ) | 10% | (Ⅱ)とは利用者構成の要件が異なる |
| 特定事業所加算(Ⅳ) | 5% | 最も取得しやすい区分 |
※上記は令和6年度告示に基づく基準です。サービス種別による細かい違いや最新の改定情報は、厚生労働省の「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について」で確認してください。
加算は基本報酬に対する割合での上乗せです。例えば、月間のサービス提供時間が1,000時間、基本報酬単価が平均500円/時間の場合、加算(Ⅰ)を算定すると月額10万円(500円×1,000時間×20%)、加算(Ⅳ)では月額2.5万円(500円×1,000時間×5%)の増収となります。
加算の位置づけとしては、処遇改善加算や他の体制加算とは独立しており、それぞれの要件を満たせば併給が可能です。ただし、制度ごとに届出・記録が必要なため、経営管理では加算ごとに担当を分けて運用する事業所が多いです。
特定事業所加算を算定するには、以下の3つの柱すべてを満たす必要があります。
これら3つの柱をすべて満たし、かつ組み合わせによって、算定できる区分(Ⅰ〜Ⅳ)が決まります。どの柱がボトルネックかを見極めることが、算定準備の第一歩です。
特定事業所加算を算定すると、事業所にとって以下のようなメリットがあります。算定を検討する際は、準備コストとこれらのメリットを比較して判断してください。
特定事業所加算は、基本報酬に対する割合での上乗せです。サービス提供時間や利用者数が多いほど、加算による増収効果が大きくなります。
シミュレーション例:月間のサービス提供時間が1,000時間、基本報酬単価が平均500円/時間、加算率が20%の場合、月額で約10万円(500円×1,000時間×20%)の増収となります。年間では約120万円の収入増です。この増収分を、職員の処遇改善や研修費用に充てることで、持続的な体制強化が可能になります。
経営面では、収入の安定化にも寄与します。加算を算定している事業所は、算定していない事業所と比べて収益の変動幅が小さくなりやすく、採用や設備投資の計画が立てやすくなります。
特定事業所加算は、質の高い体制を整備している事業所を評価する制度です。算定することで、利用者や関係機関(相談支援事業所、自治体など)に対して「この事業所は体制がしっかりしている」という信頼感を伝えることができます。
対外的には、ブランディング効果もあります。ホームページや事業所案内に「特定事業所加算取得」と明記することで、他の事業所との差別化が図れます。相談支援事業所からの紹介や、利用者・家族からの問い合わせが増える傾向があります。
加算による増収を、職員の給与・研修費・福利厚生に再投資することで、職員の満足度が向上します。特に、計画的研修や定期会議が加算の要件に含まれているため、職員のスキルアップと働きやすい環境づくりが同時に進みます。
採用面でも、「特定事業所加算を算定している事業所」という情報は、求職者にとって体制整備が進んでいる職場というメッセージになります。採用競争が厳しい地域では、加算の有無が応募数に影響することもあります。
職員の定着率向上にもつながります。研修・会議・健康診断などが運用に組み込まれることで、職員が「大切にされている」と感じやすく、離職率の低下が期待できます。
ここでは、特定事業所加算を算定するまでの基本的な流れを5ステップで解説します。詳細な要件や注意点は、後段の「サービス種別ごとの算定要件」や「注意事項」のセクションを参照してください。
各ステップの詳細や、サービス種別ごとの注意点は、以下のセクションで解説します。
ここでは、加算区分(Ⅰ)〜(Ⅳ)それぞれで満たすべき要件を、サービス種別ごとに一覧表で示します。自社が目指す区分の要件を確認してください。
居宅介護の特定事業所加算は、以下の要件を満たす必要があります。
| 要件カテゴリ | 特定事業所加算(Ⅰ) | 特定事業所加算(Ⅱ) | 特定事業所加算(Ⅲ) | 特定事業所加算(Ⅳ) |
|---|---|---|---|---|
| サービス提供責任者 | 常勤配置・実務経験3年以上 | 常勤配置 | 常勤配置 | 常勤配置 |
| 常勤職員の提供時間割合 | 60%以上 | 40%以上 | 40%以上 | 30%以上 |
| 介護福祉士等の配置割合 | 50%以上 | 30%以上 | 30%以上 | 設定なし |
| 利用者構成(重度者割合) | 障害支援区分5以上または医療的ケア児等が30%以上 | 設定なし | 障害支援区分5以上または医療的ケア児等が30%以上 | 障害支援区分4以上または医療的ケア児等が50%以上 |
| 時間帯別提供実績 | 早朝・夜間・深夜すべて | 早朝・夜間のいずれか | 設定なし | 設定なし |
| 研修・会議 | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修・定期会議 | 計画的研修・定期会議 |
| 健康診断 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 |
| 緊急時対応・新任同行 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 |
※上記は令和6年度告示に基づく要件の概要です。詳細な定義(常勤の定義、利用者構成の算定期間、障害支援区分の判定方法など)は、厚生労働省の告示本文とQ&Aで確認してください。令和6年度改定で、重症心身障害児・医療的ケア児の扱いが見直されています。令和6年3月31日時点で加算を算定していた事業所には3年間の経過措置があります。
重度訪問介護の特定事業所加算は、以下の要件を満たす必要があります。
| 要件カテゴリ | 特定事業所加算(Ⅰ) | 特定事業所加算(Ⅱ) | 特定事業所加算(Ⅲ) | 特定事業所加算(Ⅳ) |
|---|---|---|---|---|
| サービス提供責任者 | 常勤配置・実務経験3年以上 | 常勤配置 | 常勤配置 | 常勤配置 |
| 常勤職員の提供時間割合 | 60%以上 | 40%以上 | 40%以上 | 30%以上 |
| 介護福祉士等の配置割合 | 50%以上 | 30%以上 | 30%以上 | 設定なし |
| 利用者構成(重度者割合) | 障害支援区分6または医療的ケア児等が30%以上 | 設定なし | 障害支援区分6または医療的ケア児等が30%以上 | 障害支援区分5以上または医療的ケア児等が50%以上 |
| 時間帯別提供実績 | 早朝・夜間・深夜すべて | 早朝・夜間のいずれか | 設定なし | 設定なし |
| 研修・会議 | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修・定期会議 | 計画的研修・定期会議 |
| 健康診断 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 |
| 緊急時対応・新任同行 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 |
※重度訪問介護では、利用者の重度区分がより高く設定されています。令和6年度改定での変更点や経過措置は居宅介護と同様です。
同行援護の特定事業所加算は、以下の要件を満たす必要があります。
| 要件カテゴリ | 特定事業所加算(Ⅰ) | 特定事業所加算(Ⅱ) | 特定事業所加算(Ⅲ) | 特定事業所加算(Ⅳ) |
|---|---|---|---|---|
| サービス提供責任者 | 常勤配置・実務経験3年以上 | 常勤配置 | 常勤配置 | 常勤配置 |
| 常勤職員の提供時間割合 | 60%以上 | 40%以上 | 40%以上 | 30%以上 |
| 同行援護従業者養成研修修了者 | 30%以上 | 30%以上 | 30%以上 | 設定なし |
| 介護福祉士等の配置割合 | 30%以上 | 30%以上 | 30%以上 | 設定なし |
| 利用者構成(重度者割合) | 障害支援区分5以上または医療的ケア児等が30%以上 | 設定なし | 障害支援区分5以上または医療的ケア児等が30%以上 | 障害支援区分4以上または医療的ケア児等が50%以上 |
| 時間帯別提供実績 | 設定なし | 設定なし | 設定なし | 設定なし |
| 研修・会議 | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修・定期会議 | 計画的研修・定期会議 |
| 健康診断 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 |
| 緊急時対応・新任同行 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 |
※同行援護では、時間帯別提供実績の要件はありませんが、同行援護従業者養成研修修了者の配置が求められます。
行動援護の特定事業所加算は、以下の要件を満たす必要があります。
| 要件カテゴリ | 特定事業所加算(Ⅰ) | 特定事業所加算(Ⅱ) | 特定事業所加算(Ⅲ) | 特定事業所加算(Ⅳ) |
|---|---|---|---|---|
| サービス提供責任者 | 常勤配置・実務経験3年以上 | 常勤配置 | 常勤配置 | 常勤配置 |
| 常勤職員の提供時間割合 | 60%以上 | 40%以上 | 40%以上 | 30%以上 |
| 行動援護従業者養成研修修了者 | 30%以上 | 30%以上 | 30%以上 | 設定なし |
| 介護福祉士等の配置割合 | 30%以上 | 30%以上 | 30%以上 | 設定なし |
| 利用者構成(重度者割合) | 障害支援区分5以上または医療的ケア児等が30%以上 | 設定なし | 障害支援区分5以上または医療的ケア児等が30%以上 | 障害支援区分4以上または医療的ケア児等が50%以上 |
| 時間帯別提供実績 | 設定なし | 設定なし | 設定なし | 設定なし |
| 研修・会議 | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修(年2回以上)・定期会議(月1回以上) | 計画的研修・定期会議 | 計画的研修・定期会議 |
| 健康診断 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 | 年1回以上 |
| 緊急時対応・新任同行 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 |
※行動援護も同行援護と同様、時間帯別提供実績の要件はありませんが、行動援護従業者養成研修修了者の配置が求められます。
ここからは、特定事業所加算の詳細な要件を解説します。前段の「特定事業所加算とは」「算定するメリット」「算定する方法」で基本を把握した上で、自社のサービス種別に該当する箇所を参照してください。
前段の区分別算定要件表で基本を押さえた上で、ここでは実務で詰まりやすいポイント・よくある誤解・改善のコツをサービス種別ごとに解説します。
障害福祉サービス等報酬改定の全体像や最新動向については、令和8年度障害福祉報酬改定の記事も参考にしてください。
居宅介護の特定事業所加算は、訪問による身体介護・家事援助等の提供体制が対象です。
重度訪問介護は、障害程度の重い利用者への訪問支援が中心です。利用者構成や時間帯別実績の要件が厳しめに設定されている区分があるため、職員構成だけでなくシフト設計と利用者受け入れ方針の両面から対策が必要です。
同行援護は、外出支援の特性上、提供の記録・指示系統が運営指導で確認されやすい分野です。特定事業所加算では、居宅介護等と同様に体制・人員・利用者構成がセットになりますが、別表の数値・帯の要件は居宅介護の行とは一致しません。
行動援護は、日中の支援や行動上の困難への対応が中心です。特定事業所加算の考え方は他の訪問系と共通しますが、別表上の欄が行動援護用に分かれている点に注意してください。
前段の区分別算定要件表を参考に、自社の現状と目指す区分の要件を照らし合わせます。「満たしている/不足/要確認」の3値で一覧化し、不足欄については「採用」「シフト」「ケース受け入れ方針」のどれで解消するかを経営メモに書くと、改善計画が立てやすくなります。
この一覧は、運営指導や内部監査で「なぜその区分を取れたのか」を説明する資料にもなります。
算定できても、記録が残らないと算定後のチェックで指摘を受けるリスクがあります。ここでは、運営指導対策・記録保存・自治体確認など、算定前後で押さえるべき実務ポイントを解説します。
利用者構成や提供実績の要件は、「いつの利用者を数えるか」が告示で定められています。区分によっては前年度ベースの場合、算定月の直前3か月ベースの場合など、見る期間が異なります。
経営管理の観点では、次の手順が扱いやすいです。
ここをずらすと、現場では要件を満たしているつもりでも、算定定義上は不足になることがあります。Q&Aで期間の読み替えが示されている場合は、告示本文とセットで確認してください。
令和6年度障害福祉サービス等報酬改定では、訪問系サービスの特定事業所加算に関して、重症心身障害児や医療的ケア児を利用者構成の考慮に組み込む整理が行われています。
改定前の運用マニュアルや社内集計表をそのまま使うと、算定定義とズレる恐れがあります。改定後の告示別表とQ&Aで、自社の区分に該当する欄だけを更新してください。
サービス種別ごとの告示確認のコツ
| サービス種別 | 告示確認のコツ |
|---|---|
| 居宅介護 | 「居宅介護」の行だけを見る。介護保険の訪問介護の記事・別表と混同しない |
| 重度訪問介護 | 時間帯別実績と利用者構成をセットで読む。他サービスの数値を転記しない |
| 同行援護 | 外出支援の記録と指示系統が実態と一致しているかを、体制要件とあわせ確認 |
| 行動援護 | 日中中心の提供実績でも、告示が求める帯の実績が取れているかを確認 |
取得の段階だけでなく、算定後の毎月に次の観点を棚卸しできるよう、責任者と事務担当で役割を分けると運用が安定しやすいです。
経営層は「方針と人員計画」、現場管理者は「記録と実績」、事務は「届出と集計の定義合わせ」に分けるとよいでしょう。
月次の社内チェックでは、次の順で確認すると抜けにくいです。(1)その月のシフトが常勤定義を満たすか(2)会議・研修の予定と実績が一致するか(3)新規職員の同行が計画どおりか(4)提供記録と指示のペアが欠けていないか(5)利用者台帳の区分情報が最新か。
算定に用いる期間が月をまたぐ場合は、集計の切り口をExcelや業務ソフトのテンプレートに固定しておくと、急な担当交代でも継続できます。
サービス提供責任者の役割全般は、サービス提供責任者の役割・資格要件・配置基準の整理も参考になります(制度は介護・障害で異なりますが、管理体制の考え方の共通部分があります)。
加算の位置づけを広く押さえたい場合は、訪問介護が算定できる加算の一覧は介護保険の訪問介護向けですが、加算運用の「一覧で棚卸しする」作業のイメージには転用できます。
経営現場では、福祉・介護職員等処遇改善加算や、サービス種別ごとの人員配置に関する加算・体制加算などとあわせて設計することがあります。制度ごとに要件が独立しているため、特定事業所加算だけを満たしても、他の加算は自動では付きません。逆に、他の加算を取っていても、特定事業所加算の届出・要件を満たさなければ算定されません。経営会議では、加算ごとに「誰が・いつまでに・どの記録で証明するか」を分けて管理表に落とすと抜け漏れが減ります。
解釈が分かれそうなときは、電話一本より書面またはメールで問い合わせし、返答をファイル化しておくのが安全です。添えると通りやすい資料は、次のようなものです。
照会内容は、「自社は◯区分を目指しているが、利用者構成の算定で△のケースをどう扱うか」など、選択肢が2つに割れそうな一点に絞ると回答が得やすいです。全国共通のQ&Aで解決する場合は、指定権者への照会は不要ですが、ローカル運用で追加説明があるケースもあるため、初回算定前に一度確認しておく価値はあります。
なお、監査・指導の場面では、過去の照会記録と実際の運用が一致しているかも見られます。照会で得た回答を、社内マニュアルに反映し、現場と事務で共有してください。
指定を受けたサービスの種別が、居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護のいずれかであることが第一条件です。続けて、算定しようとする月(または基準となる期間)に、告示が求める体制・人員・利用者構成・提供実績を満たしているかを確認します。事業所が複数サービスを併設している場合は、サービスごとに別表の行を分けて判断してください。
区分(Ⅰ)〜(Ⅳ)は、満たす要件のセットによって決まります。より高い区分を目指すほど、人員・利用者構成・時間帯実績などのハードルが上がる傾向があります。併せて算定できる加算がある場合と排他となる場合があるため、告示の読み方とQ&Aの該当箇所をあわせて確認してください。解釈に迷うときは、指定都市・県の障害福祉担当窓口への照会が確実です。
届出様式や提出先は、原則として指定を受けた自治体(指定都市・県等)の運用に従います。厚生労働省の「特定事業所加算(訪問系サービス)」様式は全国共通のたたき台ですが、ローカルで様式が差し替えられている場合があります。令和6年度改定以降のVol.1(令和6年3月29日)以降のQ&Aも、届出・算定の取り扱いが追記されていることがあるため、公開順にそって目を通してください。
区分や要件は月ごとに判断される前提です。一時的に利用者構成や人員が不足して算定できない月があっても、翌月以降に再び要件を満たせば、届出・運用の枠組みに沿って算定に戻す考え方になります。ただし返還や減額の扱いは個別事情と監査の対象になるため、算定できなかった理由と改善策を社内メモとして残し、指定権者の方針も確認してください。
原則として指定を受けた事業所(単位)ごとに要件を判断します。同一法人でも事業所が分かれていれば、A事業所とB事業所で利用者構成や職員配置を混ぜて集計することはできません。グループ経営では、バックオフィスを共通化しつつ、算定集計は事業所コード単位で分離する設計が安全です。
特定事業所加算を算定しない場合、以下のような機会損失が生じる可能性があります。
ただし、要件を満たすための準備コスト(採用、研修、システム導入など)が大きい場合は、段階的に準備を進め、タイミングを見て算定を開始する戦略も有効です。
届出から算定開始までの期間は、指定権者(都道府県・指定都市等)の審査期間によって異なります。一般的には、届出を提出してから1〜2か月程度で審査が完了し、算定開始月が通知されます。
算定開始月は、届出が受理された月の翌月または翌々月からとなることが多いですが、自治体の運用によって異なります。初回算定を希望する月の2〜3か月前には、指定権者の窓口に届出の流れと必要書類を確認し、余裕をもって準備を進めてください。
また、算定開始月以降も、毎月の要件充足状況を確認し、記録を保存しておくことが重要です。運営指導では、算定開始月だけでなく、過去数か月分の記録が確認されることがあります。
ここでは、居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護それぞれで、よく見られる誤解や実務確認ポイントをまとめます。
特定事業所加算の取得や維持のために要件を満たすにあたって、サ責や職員の業務負担が増えてしまいそうで不安ですよね。
そこで介護のコミミでは「コミミのチーム」というサービスを通じて、特定事業所加算の取得や維持のために必要な業務負担を劇的に軽減を実現します。
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