介護ソフトの選び方
介護ソフトを使えばどんなことが改善できるの?メリット・デメリットってなに?介護ソフトはどうやって選べばいいの?
このような疑問にお答えしていきます。
「介護ソフトなんて大体一緒でしょ?」このように考える介護職員は非常に多いです。
しかし、実際は介護ソフトによって機能やメリットは全然違います。
さて、介護ソフトには非常に多くの機能がありますが、事業所が実際に使っている機能は1/3程度です。
残りの2/3は、事業所にとって「必要のない機能」か、「機能の存在を知らない」か、「今の介護ソフトにそんな機能はない」のどれかに当てはまることがほとんどです。
そのため、介護ソフトを使い切れていない事業所は「大体一緒でしょ?」と考えています。
また、そもそも介護ソフトを活用するメリット・デメリットを把握していないために、目の前に課題を解決できる介護ソフトがあったとしても、「何の役に立つの?」と考える方も多いです。
ここまでハッキリ言いきれるのは、筆者が約10年間大手介護ソフトメーカーに勤務した後に、「介護×ICT」の国内最大級のメディア(介護のコミミ)の運営者として、メーカー側と介護職員側のギャップを間近に感じていたためです。
そのギャップとは、自信満々に介護ソフトを世にリリースしている介護ソフトメーカー側と、「何の役に立つの?」と考える介護職員側の明らかなギャップのことです。
そこで、本記事ではそのギャップを少しでも埋めるために、介護ソフトを活用するメリット・デメリットに加え、「介護ソフトで実現できる29の改善ポイント」を説明していきたいと思います。
介護ソフトによっては対応していない機能もありますが、対応有無も含めて介護ソフト選びの参考にできるかと思います。
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介護ソフトを一括資料請求する介護ソフトを活用するメリット・デメリットをそれぞれ3つずつ説明します。
このメリット・デメリットを知ることで、介護ソフトを導入して「得られる結果」と「課題」を想像することができるようになります。
今回は「介護記録の電子化」などに絞らず、あくまで介護ソフト全般の話をしていきたいと思いますが、「介護記録」に限定してメリット・デメリットを知りたい方は下の記事を参考にしてみてください。
それでは見ていきましょう。
やはり一番は「業務効率化」にあります。
業務効率化とは、現状非効率とされていることを、より効率的にするための改善に向けた取り組みのことをいいますが、最も適しているツールが介護ソフトです。
例として、業務改善の例をビフォー・アフターで表にしてみます。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
月末月初に2人がかりで請求処理に誤りがないか「ダブルチェック」していた。 | 介護ソフトのエラーチェックを活用し、「ダブルチェック」が不要になり、事務員1人の労力を丸々削減できた。 |
このように、介護ソフトには色々と業務改善ができる可能性があります。
そして、数値で表すともっとリアルです。
例えば、介護職員100人の残業時間を「業務効率化」で毎日1時間削減できた場合、大体1日10万円分の業務改善効果があります。
もし稼働が20日だとしたら、その金額は200万円分にもなります。
この業務改善例は決して絵空事ではなく、実際にICT化に成功している事業所は多数存在しています。
筆者自身も「業務改善に成功した事業所」を何度も目の当たりにしてきました。
下の記事では導入事例を解説しているので、気になる方は見てみてください。
ICT化と職員の離職率には相関関係があることが、「介護のコミミ」チームの調査で明らかになりました。
503法人にアンケートを実施したところ、介護ソフトの活用率が高い法人(記録の電子化まで行っている)と、介護ソフトの活用率が低い法人(記録の電子化ができていない)を比較した際、活用率が高い法人の方が「離職率は低いと思う」と回答した割合が16%多いことが分かりました。
しかし、これはあくまで副次的な効果に過ぎないと同チームは考えています。
介護ソフトの活用で業務改善したことで職場環境も改善し、結果的に離職率が下がった、と考えるのが妥当だと結論づけています。
詳しくは下の記事で解説しているので、気になる方はご覧ください。
介護ソフトを導入していない事業所は、これからますます「加算取得」が難しくなります。
厳密に言えば、アナログな方法でも加算取得はできますが、それでは「加算取得」のために労力がかかりすぎるため現実的ではありません。
例えば、デイサービスを対象にした「ADL維持等加算」を取得するためにはアウトカム評価を行う必要がありますが、介護ソフトを導入していない状況では、報酬の割に労力がかかりすぎるといった問題が発生しています。
また、厚労省が強く推奨している「CHASE」においても同様です。
今後、CHASEに関連した「加算」が新設されると言われていますが、加算取得のためには、介護記録のデータをCHASE側に渡さなければなりません。(一般に、CHASE連携と呼ばれます)
そのため、そもそも介護ソフトで介護記録を作成していない場合、手動で1からCHASE用に記録データを用意しなければならないため、やはり現実的ではありません。
以上のことから、国の動向を踏まえても、これからますます介護記録の電子化と加算取得は切っても切り離せない関係性になっていくと考えられます。
介護ソフトの導入には労力がかかります。
特に介護ソフト導入後3ヶ月以内においては、データ移行だったり、操作方法を覚えたり、導入効果の測定だったりと大忙しです。
また、もし本当に介護ソフトをフル活用したいのであれば、「パソコン音痴」の職員にもしっかり操作を覚えてもらう必要があるため、「職員のスキル不足」で頭を悩ませる事業所も本当に多いです。
ちなみに、503法人へのアンケート調査で「介護業界にICT化を普及させるための障壁は何だと思いますか?」という質問に対して、最多の36.4%が「職員のスキル不足」だと回答しました。
また、「ICT化への反対派がいる」と答えた法人のうち、「介護職員の2割以上が反対している」と答えた法人はなんと69.1%にもなりました。
この結果からも、介護ソフトを運用に乗せるためのハードルは決して低くないことがわかります。
しかし、メリットでお話した通り、しっかり運用に乗せることができれば、永続的に大きな効果を得ることができるため、「なんとか運用に乗せる!」という強い気持ちを持って全員で協力していくことが大切です。
介護ソフトは決して安い買い物ではありません。
価格はピンキリですが、デイサービス単独くらいの規模感であれば、1年間で20万〜40万。
特養クラスになると、1年間で100万以上かかることは珍しくありません。
当然、その相場感よりも下回る介護ソフトもあれば、大幅に上回るソフトもあるため、やはり価格はピンキリといえます。
介護業界は少し特殊で、非常に多岐に渡るサービス種別があるため、一概に相場を求めることはできませんが、最も大切なのはコストパフォーマンスで考えることです。
例えば、1000万円する高額の介護ソフトを購入したとしても、5年間で1億円以上の改善効果があれば、それは「コスパが良いソフト」となります。
少し極端な例にはなりましたが、いかに課題を解決できる介護ソフトかどうかを考えることが重要です。
介護ソフト選びに失敗すれば、業務改善どころか悪化します。
なぜなら、適当に選んだ介護ソフトでは「課題」を解決できないからです。
そもそも介護ソフト選びで重要なのは、まず「課題(もしくは想定される課題)」を明確にした上で、その課題を解決できる最適な介護ソフトを正しく選ぶことです。
そして、課題は事業所毎に違うため、最適な介護ソフトも事業所毎に異なります。
もちろん、価格や操作感も重要ですが、それは二の次です。
まずは「課題解決」できるかどうかを見極めて介護ソフトの候補を選出し、その中から安くて使い勝手の良いソフトを選ぶという流れになります。
下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせて参考にしてみてください。
業務改善の第一歩は、介護ソフトで実現できることを知ることです。
そのため、ここからは「介護ソフトで実現できる29の業務改善ポイント」を説明していきますが、本記事の活用方法としては「自分の事業所が抱えている課題」と照らし合わせながら読むことをお勧めします。
もし今お使いの介護ソフトで解決できそうな課題があれば介護ソフトの運用方法を変更し、今の介護ソフトで解決できない場合は、介護ソフトの変更を検討してみましょう。
それでは、まずは「請求業務編」からスタートです。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
月末月初に2人がかりで請求処理に誤りがないか「ダブルチェック」していた。 | 介護ソフトのエラーチェックを活用し、「ダブルチェック」が不要になり、事務員1人の労力を丸々削減できた。 |
介護ソフトを使えば返戻や過誤を減らすことができます。
介護ソフトにはエラーチェック機能が搭載されているため、請求データの明らかな間違いを抽出し、国保連へ請求データを伝送する前にエラー表示してくれます。
例えば、「介護保険の有効期限切れ」や「要介護度とサービスコードが一致していない」場合などが該当します。
このような明らかなエラーは抽出してくれますが、一方で介護ソフト側で判断できない内容(例えば、保険負担割合を超過した分のサービス利用)などはエラーとして検知されないため、その点は注意が必要です。
国保の簡易ソフトもエラーチェックはしてくれるけど、あくまで国保連請求だけだよ。民間の介護ソフトは利用料請求もエラーチェックしてくれるよ!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
利用者毎にエクセルを使って介護保険証の期間を管理していたが、いちいちエクセルを開かないと確認できなかった | 介護ソフトを開けば、介護保険証の有効期限をアラートで教えてくれるようになり、更新漏れがなくなった |
介護ソフトを使えば、介護保険証の期間を一括管理することができます。
そのため、有効期限を迎える利用者の抽出もできるため、介護保険証の更新漏れを防ぐことが可能になります。
また、必要に応じて「印刷」や「CSV出力」ができるため、自身が管理しやすい方法を選択できるという点でも便利です。
介護ソフトによってはトップページで有効期限切れを教えてくれるソフトもあるよ!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
「オムツ枚数」や「欠食」などの記録を紙で作成し、事務員に報告資料として提出していた | タブレットで作成した介護記録は事務員が管理する「請求データ」に自動連動。報告が不要になった。 |
介護ソフトで入力した介護記録は、請求データに連動させることが可能です。
そのため、記録と請求の整合性を保つことができる上、素早く請求データを作成することができます。
例えば、食事を「欠食」として記録していた場合、「食費」に請求金額を反映させることができます。
また、オムツの枚数や、入院・外泊の日数、事業所ごとに異なる「独自サービス」も請求データに反映させることが可能です。
確かに介護記録と請求の連動は魅力的だけど、あえて連動をさせない、という選択もあるよ!介護職員側のスキルも考慮しながらどうするか決めてみよう
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
利用者毎の請求金額をもとに、集金代行のホームページで金額を手入力していた。入力間違いが多く、何度も利用者とのやりとりが発生していた。 | 介護ソフトから請求金額を出力し、そのまま集金代行のホームページにアップロードするだけで口座引落が完了するようになった。ほとんど自動化できたため、ミスがなくなった。 |
介護ソフトを使えば、「口座振替」のために利用者ごとの利用料を銀行(または集金代行)が指定したWebサイトやソフトに手入力する必要がなくなります。
このファームバンキング機能の仕組みは非常にシンプルです。
介護ソフトから「利用者ごとの利用請求金額」をデータ出力し、銀行(または集金代行)にデータ送信するだけです。
銀行側は事業所から受け取ったデータを元に利用者口座から「引き落とし」を行い、事業所側に振込入金と引き落とし結果の通知を行います。
お使いの銀行(または集金代行)が全銀協や郵政フォーマットに対応していれば殆どの介護ソフトで対応可能だよ!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
利用者毎に請求書と領収書を紙ファイルで保管していたが、未収金の金額を把握できなくなった。未収金の金額がどれくらいになっているかも不明。 | 介護ソフトで「未収金一覧」がすぐわかるため、結果的に回収漏れがなくなった。 |
介護ソフトをつかえば、未入金・未収金の金額も一元管理することができます。
請求書を発行するだけではなく、その後利用料が入金されたかどうかまで把握することが可能です。
また、もし口座振替の自動化を介護ソフトで行っていた場合、銀行(または集金代行)から口座振替の結果データを介護ソフト側に取り込むことで、入金確認まで行うことができます。
介護ソフト側で発行した請求書と、入金結果を照らし合わせることができるから、非常に管理はラクになるね!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
利用者の名前や住所を、ワードで入力し直して宛名シールを作っていたが、住所変更があった際に編集し忘れて利用者家族に迷惑をかけたことがあった | 介護ソフトに登録している利用者名と住所を元に宛名シールが印刷できるため、請求データと宛名シールで情報のズレがなくなった。 |
介護ソフトに登録している利用者基本情報を元に、宛名シールを印刷することができます。
別途ワードなどで作成する必要がないため、事業所によっては時間短縮につなげることができます。
ただ、最近では「窓枠の封筒」を用意している事業所も多いため、使用有無は事業所によって大きく異なる機能とも言えます。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
今までは国保連合会の伝送通信ソフトで介護請求データを伝送していたが、事務所でしか伝送や結果通知の確認ができなかった。 | 介護ソフトからそのまま伝送できるようになった。事務所以外の場所でもインターネットさえ繋がっていれば伝送できる上、結果通知も外出先で確認できるようになった。 |
介護ソフトの中には国保連への「伝送機能」が初期搭載されているソフトがあります。
介護ソフトで作成した請求データをたった数回程度のクリックで国保連に伝送することができるため、別途伝送ソフトを用意する必要がありません。
また、インターネットさえつながっていれば自宅からでも伝送できるため、利便性も非常に良いです。
しかし、介護ソフトの中には伝送機能が含まれていないソフトもあるため、その場合は別途「伝送サービス」を契約する必要があります。
詳しくは下の記事で解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
急遽、会議時に使用する統計資料を作成するように言われたため、過去の情報を引っ張り出してエクセルで1から作成していた。 | 介護ソフトに予め登録されている基本情報や介護記録などを元に、ボタン1つで統計出力が可能になり、大幅な時間短縮ができた。 |
介護ソフトを使えば、瞬時に必要な統計データを出力することが可能です。
例えば、「要介護度別平均年齢」といった基本統計だけでなく、「通所稼働率」や「ベッド回転率」、「事故分析」、「売上予測グラフ」など多岐にわたるデータを簡単に出力できます。
出力した統計データは、シーンにあわせて様々な活用シーンがあります。例えば管理職であれば事業所の会議の時に使用したり、ケアマネへの報告資料に使うことも出来ます。
介護職であれば、排泄チェックや食事の喫食率の統計、バイタルグラフの出力も必要ですし、経営者であれば経営に必要な収入のチェックや分析を行うなど活用の幅は広いです。
統計帳票については豊富に出力できると便利だね!それに自分好みのレイアウトや欲しい情報も異なるから導入前に確認しよう!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
介護記録を紙で保管していたが、外に持ち出されたり、過去の記録を改ざんされる恐れがあった | 介護ソフトではIDとパスワード管理に加え、誰がいつ操作したかが分かる「ログ管理」もできるため、結果的にセキュリティレベルを上げることができた |
介護ソフトには大量の個人情報が含まれていますが、数々のセキュリティが施されているため、ほとんどの場合心配する必要はありません。
介護ソフトにログインする際に必要な「ID・PASS」管理はもちろん、データの改ざんを防ぐ「SSL認証」や「電子証明書」といった仕組みを設けている介護ソフトも多いです。
また、介護ソフト内でも「操作ログ」を取っているため、「紙運用」よりも安心できるといった声も多数あります。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
利用者名や要介護度など、いろいろな帳票に何度も同じ情報を入力し直していた。 | 過去に入力した基本情報は、あらゆる帳票に自動反映されるようになったため、二度入力の必要がなくなった。 |
例えばサービス計画書を作成する際、あらかじめ介護ソフト内に登録していた利用者の「基本情報」を連携させることができます。
一から利用者名や住所などを入力しなおす必要がないため、二度入力や入力ミスを防ぐ効果があります。
この「連携」は計画書作成に限った話ではないよ!記録や請求データ作成においても「連携」は重要だね。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
計画書や提供票を作成する際、アセスメントや過去の記録を眺めながら改めて作成していた。 | 計画書や提供票を作成する際、任意で他の帳票から情報を反映させることができるため、大幅な時間短縮につながった。 |
アセスメント~利用・提供票において、介護ソフトの連携により作業効率は大幅にアップします。
例えば、アセスメントを作成すれば、計画書1表の「総合的な援助の方針」と計画書2表の「長期目標」に連携させることができます。
また、計画書2表の「援助内容」を記載すれば、週間計画や日課計画に連携し、さらに利用・提供票まで連携させることも可能です。
このような連携が実現できるかどうかは、アセスメントの種類や運用方法によっても異なるけど、必ず確認しておきたいポイントの1つだね!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
利用者毎に異なる計画書の作成予定日を、エクセルに入力した上で印刷し、壁に紙で張り出して確認していた。 | 介護ソフトを使って作成した計画書などは、全て自動的に作成日が1画面に表示される上、アラート表示してくれるため、時間短縮と抜け漏れ防止につながった。 |
介護ソフトを使えば、「作成日」や「次回作成予定日」を一元管理できるだけではなく、作成日を基準とした「アラート機能」を使うことができます。
例えば、計画書の「次回作成予定日」が残り10日となった場合、アラート表示されるため、作成の抜け漏れを防ぐ効果があります。
また、介護ソフトによっては、アラートの条件を細かく指定することができるため、自身の好みに合わせたカスタマイズも可能になっています。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
過去に作成したケアプランを参考に、ケアプランを新規作成した。 | よく使う文章は「文例」として介護ソフトに登録しておくことで、よく使う文章を何度も入力する必要がなくなった。 |
ケアプランや介護記録を作成する際に、文章に迷った際は文例集が役立ちます。
介護ソフトには最初から複数パターンの文例が用意されているので、コピーアンドペースト(またはドラッグアンドドロップ)で文例を本文に付け加えることができます。
ただ、当然ながら利用者毎にケアプランの内容は異なるため、最終的には人力で追記や修正を行う必要はあります。
そのため、あくまで文章の土台として文例集を活用するケースが多いです。
また、介護ソフトの中には文例を自身で追記できるソフトもあるため、自身が使いやすいようにカスタマイズするのも一つの手です。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
最近入社したばかりの新人ケアマネがケアプランを一生懸命作成していたが、利用者家族はなかなか納得してくれなかった。 | 新人ケアマネに対し、AIがビッグデータを元にケアプランを提案してくれるようになったため、自信を持ってケアプランを利用者家族に提案することができた。ケアプランを考える時間の短縮ができたため、利用者と向き合う時間を増やすことができた。 |
「AIケアプラン」は、利用者毎に作成したアセスメントや記録を元に、AIが最適なケアプランを作成・提案してくれる仕組みです。
AIがケアプランを作成してくれるため、作成時間が大幅に短縮できる上、根拠(ビッグデータ)に基づいた質の高いケアプランを作成することができます。
しかし、まだまだ導入率は低く、AIケアプランと連携している介護ソフトはごくわずかです。
もしAIケアプランを重視していく場合は、介護ソフト選びも重要になります。
詳しくは下の記事で説明しているので、気になる方は併せて読むことをおすすめします。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
ケアマネがデイサービスに提供票をFAX送信していたが、一度紙で印刷してからFAX送信を1つ1つ行っていたため、相当時間がかかっていた。 | 介護ソフトで作成した提供票を、介護ソフト上で宛先を選択するだけで、相手事業所に対して一斉FAXすることができるようになった。自分たちの事業所からは紙を印刷する必要がないため、紙の節約と、大幅な時間短縮につながった。 |
もしあなたが今、介護ソフトから「提供票」や「計画書」などを紙印刷し、事業所毎にFAX送信をしているのであれば、その作業は全て無くすことができます。
介護ソフトと「FAX機能」を紐付けることにより、介護ソフトから「送信ボタン」をクリックするだけで相手事業所へFAX送信が完了します。
そのため、わざわざ自事業所で印刷しておく必要がない上に、一つずつ手作業でFAX送信する必要がないため、印刷と時間コストの大幅な削減ができます。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
ベテランの介護職員が持ち前の「土地勘」を生かしてルート作成をしてくれていた。他の新人職員に任せることができなかったため、ベテラン職員に頼りっきりだった。 | ボタン1つで送迎ルートを提案してくれるため、新人スタッフでも問題なく最適な送迎ルート表を瞬時に作成することができるようになった。また、ベテラン職員の労力を軽減できたため、別の重要な仕事を任せることができた。 |
介護ソフトの中には、配車管理と送迎ルートの自動作成を行ってくれるソフトがあります。
利用者の住所、ドライバーとの相性、希望送迎時間など複合的な条件を元に、自動で最適な方法を提案してくれます。
特に、ルート作成は数秒〜数分程度で完了するため、今までルート作成にかけていた時間を大幅に削減できる上、作成されたルートは「無駄がない効率的なルート」であるため、非常に質も高いといった特徴があります。
下の記事で詳しくは解説しているので、気になる方は併せて読んでみてください。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
ケアマネや利用者家族から入電があった際、空き部屋の状況を瞬時に答えることができなかったので、一旦受話器を置いた上で、数分後に折り返し電話をしていた。 | 介護ソフト上で「検索」をするだけで瞬時に空き部屋を検索したり、料金確認ができるようになったため、電話しながらすぐに回答できるようになった。 |
介護ソフトで居室管理をすることにより、急な電話問い合わせの際でも瞬時に空室を検索することが可能になります。
また、「2F」や「個室」といった部屋における条件検索も行うことができるため、部屋管理においてはホワイトボードやエクセルよりも優れています。
その上、介護ソフトで管理している入居スケジュールを「実績」として請求データに反映させることも可能なため、請求とスケジュールの間に整合性を保つこともできるようになります。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
エクセルを活用して職員のシフトを管理していたが、予定変更の際は何度も編集しなくてはならないので、非常に大変だった。 | 介護ソフト上で職員のシフト管理ができるようになったため、予定変更の際はマウス操作だけで簡単に修正できるため非常にラクになった。また、職員の実績と給与システムと連携させることができるようになったため、給与管理もラクになった。 |
介護ソフトには、介護職員(主に訪問系)のスケジュール作成を補助してくれる機能があります。
例えば、あらかじめ「利用者のサービス予定」と「職員のシフト状況」を介護ソフトに入力しておくことにより、自動的に利用者と職員のマッチングを行ってくれます。
最終的にはスケジュールの管理者によるチェックや手修正が必要になるものの、スケジュールの土台を介護ソフトが作ってくれるため、スケジュール作成にかけていた時間の大幅削減が期待できます。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
施設独自の入居判定の基準はあったが、エクセルでの管理は非常に煩雑であった。入居判定会議の際は、エクセルで管理していた内容を元に1から作成していた。市への報告資料も同様。 | 介護ソフト上で必要な情報を入力すると、自動的に評価点が候補者毎に割り振られるようになり、より客観的な評価ができるようになった。各種報告資料もボタン1つで出力可能になったため、大幅な時間短縮になった。 |
介護ソフトを使えば「待機者の管理」や「入居判定」を簡単に行うことができます。
「待機者の管理」においては、高齢者やその親族の基本情報を登録できるだけではなく、過去の相談受付記録などを管理・抽出することができる機能です。
「入居判定」においては、あらかじめ事業所側で設定した「採点方式」に従って、利用者毎に優先順位を点数化し、優先順位を算出してくれる機能です。
また、市区町村への報告資料の作成も行うことができるため、作業時間の削減につなげることができます。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
栄養マネジメント計画書を作成する際は、過去の介護記録を紙ファイルから引っ張り出して、確認しながら作成していた。 | BIMや喫食率においては、介護ソフトから自動で引っ張ることができるようになり、1から確認や計算をする必要がなくなった。 |
栄養ケア計画書を作成する際に、必要な「喫食率」や「BMI」は介護ソフトで自動計算することが可能です。
介護記録の食事提供数と摂取割合を元に「喫食率」を算定し、身長・体重の過去記録を元に「BMI」を算定することができます。
そのため、栄養士は現場の記録を探す手間の削減につなげることができます。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
事故発生の際、「申し送り記録」・「事故発生時の記録」・「事故報告書」・「防止策のための帳票」を作成する必要があり、全て1から手入力していた。 | 事故発生の際、あらかじめ登録されている選択肢から最適な項目を選ぶことで、作成すべき帳票類に必要な情報が反映した。とうぜん時間短縮にもなったが、事故発生を未然に防ぐためのデータ分析もできるようになった。 |
介護ソフトは基本的に二度入力は不要です。
一度入力した介護記録は各帳票に反映させることができるため、記録作成にかける時間の削減につなげることができます。
例えば、利用者の体温を測定し、熱発があったとします。
その場合、職員間での「申し送り記録」の作成や、日誌・報告書や連絡帳、体温推移グラフなど様々な帳票を作成することになりますが、介護ソフトは「連携」ボタンを押すだけで、各帳票に体温の記録が反映していきます。
今回は体温記録を例に挙げたけど、他の記録も同様だよ!介護ソフトを使えば二度入力を防げて作業時間も削減ができる!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
「パソコン音痴」の高齢職員の猛反対にあい、介護ソフト導入には至らなかった。理由を聞けば、文字入力が苦手だからとのこと。 | パソコンが苦手な職員が多かったため、音声入力を実演してみせたところ、介護ソフト導入に前向きになった。「キーボードを殆ど使わなくていい」という言葉が苦手意識を少し和らげることができた。 |
介護ソフトには様々な入力方法があります。
介護ソフトの操作に不慣れな職員も多いため、キーボード入力だけではなく、「選択肢入力」や「タップ入力」「音声入力」「手書き入力」など様々な方法が用意されています。
その中でも、タブレットの画面をタッチして介護記録を作成する「タップ入力」と、音声で介護記録を作成する「音声入力」はパソコンが苦手な高齢職員からも人気がある入力方法です。
詳しくは下の記事で解説しているので、気になる方はお読みいただければと思います。
どれか1つの入力方法に決める必要はないよ!まずは色々試してみて、使えそうだと思った入力方法を積極的に使っていこう!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
紙の申し送りノートを使って情報共有していたが、発信側は「本当に申し送り見ているのかな?」と不安になるようなことが多々あった。 | タブレットで申し送りを瞬時に確認できる上、いつ誰が申し送り記録を確認したかも把握することができるため、発信者側にとっても安心することができた。受信者側も「申し送りを必ず確認する」という意識が強くなった。 |
介護ソフトを使えば、申し送りの宛先を指定できます。
例えば、A職員はB職員を宛先にして、申し送りを発信することができます。
また、「申し送りの確認有無」を介護ソフト内で相互にやりとりすることも可能なため、申し送りをスピーディーに行えるだけではなく、抜け漏れを防ぐ効果もあります。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
介護ソフトを導入しようと思ったが、紙のレイアウトに慣れ親しい職員が多いため、できるだけレイアウトを変更したくない。このままでは電子化が難しいかもしれない。 | 介護記録を電子化する際、紙運用の時とほとんど同じレイアウトを介護ソフトで再現できたため、職員に入力枠の説明をする手間が省けた。 |
介護ソフトには「帳票カスタマイズ」機能が存在します。
オリジナルの帳票を自ら作成できたり、メーカー側に作成依頼することが可能です。
また、レイアウト枠を作成するだけではなく、項目ごとに連動設定まで行うことが可能です。
そのため、日誌や報告書、計画書等のレイアウトにこだわりがある職員はこの帳票カスタマイズを好む傾向にあります。
また、紙運用から電子化に移行する際、紙のレイアウトをそのまま電子化したいというニーズは少なからずあるため、その際にも帳票カスタマイズは役立ちます。
介護ソフトによっては「あえて」帳票カスタマイズを不可としているところもあるよ!気になる人はメーカーに確認してみよう
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
今までは排泄や入浴の頻度は、職員毎の「記憶」に頼っていたため、利用者の体調管理におけるリスクは非常に高かった。 | 介護ソフト上で、利用者毎に「Aさんは3日以上排泄していない」などのアラートを発してくれるため、リスクを大幅に下げることができた。 |
介護ソフトには、過去記録を元にアラート表示する機能が備わっています。
例えば、利用者Aが3日連続で排泄を行っていない場合、3日連続で介護ソフトに排泄記録が入力されていなければ、「警告」としてアラート表示してくれます。
このアラート機能は排泄に限った話ではなく、「未入浴」や「バイタル異常」、水分の「IN-OUT」など様々な機能が備わっています。
また、利用者毎に「体温の上限値・下限値」や、排泄や入浴のタイミング等の基礎情報を入力しておくことにより、より正確なアラート表示が実現可能です。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
デイサービスの利用開始直後に体温を測るようにしているが、20人分の体温を計測しながら、介護ソフトに数値入力する手間が大きかった。 | 体温や血圧を測ったとほぼ同時に介護ソフトに数値が反映されるため、いちいち介護ソフトで入力する手間が省けた。 |
介護ソフトとバイタル機器は連携させることが可能です。
例えば、体温計で「36.5」と測定された場合、無線(Bluetooth)で介護ソフト側(PCまたはタブレット)に測定値が転送されます。
ほとんど自動的に測定値が介護ソフト側に転送されるため、介護ソフト側で体温の測定値を手入力する手間を省くことができます。
連携している機器は、体温計だけではなく、血圧計、SPO2など様々です。
介護ソフトによって連携の有無や対応機種が異なるよ!下に関連記事を貼っておくから気になる人は確認してみてね。
介護ソフトは介護ロボットとも連携します。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
いままではベッドセンサーと介護ソフトのそれぞれで記録を確認していたが、寝ている時の記録と、起きている時の記録の関連性が見えにくく、分析が大変だった。 | 介護ソフトとベッドセンサーが連携することにより、1つの画面上で利用者の状況が24時間軸で確認できるようになった。分析もしやすくなったため、利用者の状態変化にも気付きやすくなった。 |
例えば、「ベッドセンサー」で利用者の体温や睡眠時間を感知し、その情報を介護ソフト側に転送することが可能です。
イメージとしては、利用者が起きている時間帯は介護職員が「介護ソフト」で記録を作成し、利用者が寝ている時間帯は「ベッドセンサー」が介護記録を作成していることになります。
つまり、利用者の介護記録を24時間で残すことができるため、利用者の体調の異常や変化にも気付きやすくなり、様々なリスクを下げる効果があります。
今回はベッドセンサーを例に挙げましたが、他にも「コミュニケーションロボット×介護ソフト」や、「スマートスピーカー×介護ソフト」など様々な連携が可能であり、それぞれにメリットが存在しています。
厚労省や経産省も多額の補助金で介護ロボットの導入を支援しているね。これからは介護ソフトだけではなく、介護ロボットも併用していく時代になるよ。
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
介護記録の電子化できていないために、CHASEに情報を送るためだけに、介護記録の情報を1から作成する必要があった。ものすごく手間がかかっていた。 | 介護ソフトで日々作成していた介護記録を、ボタン1つでCHASE側が取り込める形で出力できるため、CHASE連携にかける時間を大幅に削減することができた。 |
国が用意した「CHASE」というデータベースに対し、事業所側が介護記録データを提供する流れが本格的に始まろうとしています。
国としては「科学的介護の実現」のため、より多くの介護記録データを必要としていますが、そのデータの提供側である事業所は相当な負担が予想されています。
例えば、もし介護ソフトとCHASEを連携させていない場合、CHASE側で1から介護記録を入力し直さなければなりません。
一方で、介護ソフトとCHASEの連携ができている場合、CSV出力・取込の作業だけで完結するため、大幅な労力削減になります。
※2021年度より「CHASE」と「VISIT」の2つのデータベースが統合され、科学的介護情報システム(LIFE)がリリースされました。
LIFEについて詳しく解説した記事がありますので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。
介護ソフトメーカーによって対応有無も異なるから、気になる人は要チェックだね!
課題(ビフォー) | 改善後(アフター) |
ヘルパーのスケジュール管理(予実管理)は介護ソフトで行っていたが、その情報を元に、給与ソフトに手入力していたため、手間がかかっていた。 | 介護ソフトに入力されていたスケジュール(予実)は給与ソフトに連動させることができたため、給与ソフト側でする作業はほとんどなくなった。 |
介護ソフトによっては、基幹系システムとも連携しています。
例えば、給与ソフト、会計ソフト、勤怠管理ソフト、人事管理ソフトなどが該当します。
介護ソフトに登録されている「職員基本情報」などをこれら基幹系システムと連携させることにより、メンテナンスや管理を簡素化させるメリットがあります。
例えば、ヘルパーの活動実績は「介護ソフト」で入力しますが、その活動実績を「給与ソフト」に反映させることで、「サービス単価×提供時間」といった面倒な計算を「給与ソフト」側で改めて行う必要がなくなります。
連携のメリットは事業種別毎に大きく異なる!まずは連携するメリットが有るかどうかを見定めよう
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