クックサーブシステムの特徴と導入のメリット・デメリット

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クックサーブシステムの特徴と導入のメリット・デメリット

※画像はイメージです。

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こみたろう

クックサーブとクックチルの違いってなんだろう?
クックサーブのメリットを知りたいな。

このように気になった方は多いと思います。

飲食や給食業界で広く採用されている「クックサーブシステム」は、調理直後の料理を出来立ての温かい状態で提供する調理方式です。

しかし、大量調理や人員管理の面では課題も多く、他の調理システムとの違いも理解しておくことが重要です。

本記事では、クックサーブシステムの特徴やメリット・デメリット、さらにクックチルやハイブリッド給食との比較を通して、導入の効果や注意点について詳しく解説します。

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こみたろう

クックチルについて徹底解説した記事もあるよ!

そちらもよろしくね!

クックサーブの定義

クックサーブシステムとは、調理した料理をそのまま直ちに提供する方式で、古くから用いられてきた調理システムの一つです。

このシステムの特徴として、調理直後の温かい料理が提供できるため、揚げ物や炒め物といった料理の出来立ての美味しさと食感を最大限に活かせます

新鮮な味わいとともに、熱々の状態を楽しめる点が、クックサーブならではの魅力です。

一方で、調理と提供のタイミング調整が求められ、複数の人手を必要とするため、大量調理や時間に制約がある場合には運用が難しい場合もあります。

それでも、調理現場での香りや臨場感をお客様に伝えられる点は、他の調理システムにはないクックサーブの大きな利点となっています。

クックサーブの特徴

クックサーブの特徴は以下の4つとなります。

  1. 加熱調理後すぐに料理を提供できるため、出来立てホカホカの暖かい料理の提供が可能です。
  2. 作業はピーク時に集中しやすく、ピーク時には多くの人員が必要となります。
  3. 大量調理を行う現場では、盛り付け等に時間がかかることで料理が冷めてしまい、クックサーブの魅力が半減してしまうこともあります。
  4. 味付けなどのアレンジがしやすく、美味しさを追求し続けることができます。

調理システム別の基本工程比較

給食の調理方式は進化し続けており、大きく5つのシステムに分けることができます。

以下は、各システムの工程を簡単にまとめた表となります。

料理方式 主な工程 保存方法 再加熱 盛り付け 配膳・喫食
クックサーブ 下処理 → 加熱調理 盛り付け 配膳・喫食
クックチル 下処理 → 加熱調理 → 急速冷却 冷蔵保存 再加熱 盛り付け 配膳・喫食
ニュークックチル 下処理 → 加熱調理 → 急速冷却 冷蔵保存 冷蔵盛付けの後に再加熱   配膳・喫食
真空調理 下処理 → 真空包装 → 低温加熱 急速冷却・冷凍 再加熱 盛り付け 配膳・喫食
クックフリーズ 下処理 → 加熱調理 → 急速冷却・冷凍 冷凍保存 再加熱 盛り付け 配膳・喫食

上記の表を見ても分かる通り、クックサーブは冷凍保存を唯一行わないシステムであることも特徴的です。

クックサーブとクックチルの違い

クックサーブとクックチルは大きく特徴が異なりますが、双方にメリットデメリットが存在します。

ここでは、クックチル特徴を紹介することで、クックサーブとの違いについて知りましょう。

クックチルの特徴

クックチルの特徴は、以下の4つとなります。

  1. 急速冷凍により冷蔵保存した状態であるため、提供直前の作業時間が効率的なり、短縮できます。
  2. ピーク時でも多くの人員を必要とせず、人件費削減に繋がります。
  3. 料理提供までをマニュアル化することで、作る人によって起こりうる味のバラつきを防ぎ、安定した味を提供することが可能です。
  4. 急速冷却を実行することで、食中毒菌が増殖しやすい10〜60℃の温度帯を最小限に抑え、安全性が高まります。

クックサーブ導入のメリット

ここでは、クックサーブを導入すべきメリット面を紹介していきます。

出来立ての提供が可能

クックサーブは加熱調理後すぐに料理を提供できるため、最もおいしい状態での提供が可能です。

例えば魚料理の場合、一度冷凍すると身が固まってしまうのに対して、クックサーブは出来立ての柔らかい身での提供が可能です。

近年冷凍技術は進歩しているとはいえ、やはり出来立ての味には勝てません。

様々なバリエーションの用意が可能

メニューについても好きなものを作ることができるので、豊富なメニューを提供することができます。

毎日飽きないメニューを提供できたり、冷凍では難しい味の再現なども可能です。

クックチルの場合、メニューに飽きてしまうがゆえに、定期的に提供してもらう会社を変更しなければならないデメリットがあります。

クックサーブ導入のデメリット

ここでは、クックサーブを導入すべきデメリット面を紹介していきます。

人手不足

まず第一に、クックサーブは人員が必要なため人手不足なエリアでは、特に採用が難しくなってきます。

特に介護業界は今後も人手不足が加速するであろう業界であることから、さらに働き手を確保することが難しくなります。

人手不足が原因で、クックチルを検討する介護事業所も今後増えてくると予想できます。

献立作成

自由に献立を立てれるということは、必ず献立作成が必要となります。

ただ、レシピ検索など、今の時代はネットで調べることも簡単になりましたし、給食管理ソフトを導入している会社ではこちらは問題になりません。

栄養管理システムなどを使いこなせない人にとっては、献立作成はデメリットとなります。

衛生面

自分たちで料理を作っていくとなれば、食事状態の確認や素材の確認・保管状況も気を付ける必要があります。

食中毒やノロウイルスなどに気を付けることは当然ですが、クラスターの発生には特に気を付けなければなりません。

衛生面の管理は思った以上に難しく、気を遣うものとなります。

給食委託や一部クックチルも

給食委託とは、外部の業者に給食業務を委託し施設内の厨房で調理、食事提供する方法です。

これにより、調理スキルを持った職員の雇用や、食材の管理、献立作成など、調理に係るさまざまな業務を削減することができます。

外部に委託することで、食事の質を落とさず、給食業務の軽減を狙うことが可能です。

また、一部をクックチルにすることで調理過程を簡略化させながら、提供していくシステムもあります。

例えば、主菜はクックサーブで、副菜はクックチルという形にすると、美味しい出来立ての食事を提供しながら、一部の調理業務を簡略化することで食事の質をほぼ落とさず食事提供することが可能です。

クックサービスのみでは人手不足などの心配がある場合は、給食委託や献立の一部をクックチルにするなど検討してもても良いでしょう。

まとめ

クックサーブシステムは、出来立ての温かい料理を提供できる点が大きな魅力で、特に揚げ物や炒め物などの調理直後が最も美味しい料理に適した調理方式です。

しかし、大量調理や人員確保の面での課題があり、安定的な運用には工夫が必要です。

クックチルやハイブリッド給食といった他の調理方式との比較を踏まえ、提供する料理の種類やスタッフ配置、食の安全管理などに応じたシステムの選択が求められます。

調理現場の状況に合わせ、最適なシステムを導入することで、効率的で安全な食事提供を実現できるでしょう。

この記事の筆者・監修者

  • 介護のコミミ編集部

    介護のコミミ編集部

    介護のコミミのコンテンツである「コミミマガジン」の編集者。 介護現場から施設運営など、介護に関わる幅広い分野で月間5万人以上の介護職員に情報発信をしている。 記事は介護職員だけでなく、メーカーや行政からの関心も高まっているため、メーカーと介護現場を繋ぐ第三者目線を第一に、日々情報を提供している。

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