給食の外部委託とは?導入メリットや種類、代行範囲を業界のプロが解説

給食・配食サービスの選び方

給食の外部委託とは?導入メリットや種類、代行範囲を業界のプロが解説

「うちの施設は人手が足りなくて大変!給食を外部委託するのはどうだろう?」 「給食の外部委託って、何をどこまでしてくれるの?調理も献立も全部だよね?」

給食の外部委託とは、一言で言うと、「施設で提供している給食に関わる業務を、外部の会社に業務委託すること」です。

「給食を外部委託するのはどうだろう…」 と悩まれている責任者や担当者の方は多くいらっしゃいますよね。

とはいえ、実際に導入すべきか、導入するのであれば自分の施設にはどの外部委託会社がよいのかがわからず、困ってしまうことも多いでしょう。

結論をお伝えすると、もしあなたの介護施設で人手不足により実際の介護に影響が出ているのなら、今すぐ給食の外部委託を行うべきです。

※もしも、給食の外部委託会社を選べない・選ぶ時間がない!という方はお気軽にご相談ください。
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杉原
初めまして。
株式会社GiverLink取締役の杉原裕と申します。
私は介護・障がい福祉のソフトウェアの操作説明員として、長年数多くの介護施設と関わってきました。
今回は私が本音で、給食の外部委託について下記の内容を全解説します!
この記事は給食の外部委託を全解説します!
  • 初めに、給食外部委託の種類や業務範囲を解説!
  • 給食の外部委託で提供される調理方式や食事の種類も紹介
  • 費用の目安、導入時にかかる期間、導入メリットも余さず解説
  • 実際に給食の外部委託業者と契約するときの流れも紹介
  • 給食の外部委託業者を選ぶポイントを説明

この記事を読み、給食の外部委託について深く理解することで、自施設に合った給食の外部委託会社を選ぶことができるようになります。

介護士の負担を減らし、人員不足を解消して、入居者の方の満足度をあげる安全な介護を行うことができるようになるでしょう。

ぜひ最後までお読みください。

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1.給食の外部委託とは

 

給食の外部委託とは、 一言で言うと、「施設で提供している給食に関わる業務を、外部の会社に業務委託すること」です。

介護施設では、基本的に朝・昼・晩・おやつの食事を提供していますよね。

その給食を施設内のスタッフが調理などを行うのではなく、 外部の専門の会社に委託することが、給食の外部委託なのです。

ただし、一口に「給食の外部委託」と言っても、それぞれの会社によって次のような点が異なります。

給食の外部委託会社によって異なる点
  • 業務範囲(食事の配膳は誰が行うのか、洗い物はしてもらえるのか等)
  • 提供できる食事の種類
  • 調理方式
  • 費用
  • 献立のバリエーションや食事の質

上記は、それぞれの外部委託会社により違いがあります。

まずは自施設で給食に求める条件や依頼したい業務範囲などを明確にしたうえで、選ぶことが大切です。

施設にあった給食の外部委託会社を選ぶために、次の章からは給食の外部委託会社についてより詳しく解説していきましょう。


杉原
とくに、深刻な人員不足に悩まされている施設の方は、給食委託をおすすめします。

2.給食の外部委託会社が行ってくれる業務範囲一覧

給食委託

給食の外部委託会社が行ってくれる業務範囲は次の通りです。

給食の外部委託会社が行ってくれる業務範囲
  • 献立作成
  • 材料管理
  • 調理
  • 盛り付け
  • 配膳(温度があたたかいまま運べるワゴンで運んでくれる)
  • 回収
  • 洗い物
  • 衛生管理(厨房の衛生管理を行う。例:キッチン全体のアルコール除菌など)

ただし、すべての給食の外部委託会社が上記の業務すべてを行ってくれるわけではありません。

外部委託会社によっては、盛り付けや配膳は行わず、介護施設側のスタッフが行う場合や、洗い物はやってもらえないといったこともあります。

外部委託会社によってお任せできる業務は異なります。

任せたい業務が委託できるか確認しておきましょう。

3.給食委託会社の食事提供方法について

給食委託会社に食事提供を委託した場合、以下の2通りの方法のうちいずれかで食事が提供されます。

  • クックサーブ(現地調理方式)
  • 完全調理品

基本的には給食を外部委託した場合は、出来立てで提供されます。

ただし、外部委託会社によっては完全調理品が一部混ざってくることもあります。

例えば、お肉やお魚などの主菜が完全調理品で、副菜が出来立ての場合や、主菜は出来立てで、副菜は完全調理品など、会社によって異なるのです。

あらかじめ見積もり時に確認しておくとよいでしょう。では、早速説明します。

3-1.クックサーブ(現地調理方式)

特徴
  • きざみ食やソフト食に変更するなど融通がきく!
  • 入居者の好みに合わせて味の調整ができる!

クックサーブとは、給食を提供する前に個別の厨房でその日に調理し提供します。

一食ごとに調理しますので、直前で1つだけきざみ食やソフト食に変更するなど、一部変更も可能です。

例えば胃腸の状態が悪い人がいるから、一人分だけおかゆと食べやすいおかずにするなど、臨機応変に対応できるのがメリットです。

また、毎日個別で調理を行うため、もう少し薄味に…など、味の調節も可能です。

美味しい食事をニーズに合わせて提供できるのがクックサーブの大きなメリットですが、施設の厨房を用いて調理する以上、調理可能なレシピの数や作業工数も異なります。

そのため、外部委託にてクックサーブを利用する場合は、施設によってサービス利用料が異なることは留意しておきましょう。

3-2.完全調理品(クックチル・ニュークックチル)

特徴
  • 大規模な調理工場で軟菜食(見た目はそのまま舌でつぶせるほど柔らかい)などの調理ができる
  • 災害時などでも安定して食事の提供ができる
  • 味は均一になりがち
  • 臨機応変な対応は難しい

完全調理品は、セントラルキッチンという大きな調理工場で一度に作られます

作られた食事は急速冷凍され、給食を提供する介護施設で再加熱を行い、提供されるという仕組みです。

完全調理品にはクックチルとニュークックチルがあります。

【完全調理品の種類】

クックチル
  • 調理した料理を急速冷凍し冷蔵保存(チルド)
  • 提供先で再加熱してから盛り付けを行う

※調理した料理を冷凍保存しているものはクックフリーズと呼ばれる

ニュークックチル
  • 調理した料理を急速冷凍した後、盛り付け
  • 提供先で再加熱する
  • ※冷凍された状態のまま盛り付けし、再加熱カートで加熱して提供するのでより手間がかからない

▼冷凍のおかずを温めて盛り付けるだけのクックチル

▼ニュークックチルは、禁止食・治療食の対応も可能

クックチル、ニュークックチルともに、調理済みの料理が急速冷凍され、施設に贈られてきます。

それを再加熱して提供するだけですので、給食の手間がぐっと減らせます。

また、その調理工程の単純さから食中毒のリスクを下げることができます。

ただし、完全調理品は大規模な調理工場で一気に作って運ばれてくるため、味が均一になりがちです。

入居者の方によっては、味の単一さが気になる場合もあるでしょう。

また、完調品メーカーによってムース食、やわらか食の形態食や治療食の対応が異なるため事前確認が必要です。

もし対応していないのであれば、別の給食委託会社を検討する必要があります。

給食委託会社を決める際、まずは試食を!

給食を外部委託する場合、基本的に試食することが可能です。

給食の外部委託会社を決定する際は、できれば味を確かめるために試食を行いましょう。

味の良し悪しは個人の好みにより大きく左右します。

そのため、できれば複数の職員で試食会を実施しましょう。

問い合わせ時に試食が可能かどうかと、試食できる人数も確認しておくとよいでしょう。

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こみたろう

クックチルについて徹底解説した記事もあるよ!

4.給食の外部委託の調理方式

給食の外部委託を行った場合、外部委託会社によって給食の調理方式は次の3つに分かれます。

  • 完全調理品(セントラルキッチンでの調理)
  • クックサーブ(現地調理方式)
  • ハイブリット方式(完調品+現地調理方式)
  完全調理品 クックサーブ(現地調理方式) ハイブリット方式
コスト ★★★ ★★☆ ★★☆
味やクオリティ ★☆☆ ★★★ ★★☆
対応のしやすさ ★☆☆ ★★★ ★★☆
介護施設の手間 ★★★ ★☆☆ ★☆☆

災害などへの対策

★★★ ★☆☆ ★★☆

形式が変わることで、味とコストが変わります。 詳しくみていきましょう。

4-1.完全調理品(セントラルキッチンでの調理)

【完全調理品の特徴】

コスト ★★★ 3つの方式の中では一番安い
調理数が多いため食材も無駄になりにくい

味やクオリティ ★☆☆ 単調になりがちのため、入居者によっては敬遠される
対応のしやすさ ★☆☆ きざみ食、ソフト食などに急に変更することは不可能
契約時に決めた給食が提供される
介護施設の手間 ★★★ 再加熱して盛り付けるだけなので人手がかからない

災害などへの対策

★★★ 急速冷凍状態で保管されているため災害に比較的強い

完全調理品は、複数の店舗・施設への料理提供を一手に引き受ける大規模な調理工場(セントラルキッチン)で調理し、提供されます。

完全調理品による提供を行っている外部委託会社の場合、そのサービス提供会社が保有するセントラルキッチンにて調理した完全調理品を施設で提供します。

そのため、給食の外部委託会社にプラスして別会社の完全調理品の配送を手配する必要がありません。

また、セントラルキッチンでの調理により大量の食事を一度に作れるため、一食当たりのコストを抑えることが可能です。
食材も無駄になりにくいというメリットがあります。

ただし、完全調理品による提供のため、急遽きざみ食やムース食に変更してほしい場合など臨機応変に対応することが難しいです。

味も単調になりやすく、こだわりのある入居者の方には敬遠されます。

なるべくコストと手間を抑えた給食の外部委託会社を探す場合は、完全調理品がよいでしょう

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こみたろう

クックチルの選び方やおすすめのクックチル業者も紹介しているよ!

4-2.クックサーブ(現地調理方式)

【現地調理方式の特徴】

コスト ★☆☆ 3つの方式の中では最も高い。
味やクオリティ ★★★ 入居者の希望や好みに合わせて調整可能
味・クオリティは高い
対応のしやすさ ★★★ きざみ食、ソフト食などに急に変更することも可能
柔軟に対応ができる
介護施設の手間 ★☆☆ 委託できる業務内容による
配膳の手伝いなどが必要な場合もある

災害などへの対策

★☆☆ 施設が被災している場合は厨房も使えないため
災害対策としては弱い。

クックサーブは、介護施設の調理場で、外部委託会社の調理スタッフが給食を調理してくれる形式です。

施設内で毎日給食を調理するため、味付けなど入居者の希望や好みに合わせて細やかに調整することができます。
また、きざみ食、ソフト食など個別の食事内容にも柔軟に対応が可能です。

味やクオリティ、対応の柔軟性が高い分、コストも高くなりがちなのがデメリットです。

コストは高くても、柔軟な対応が必要な場合や、味にこだわりたい場合は現地調理をおすすめします

4-3.ハイブリット方式(完全調理品+現地調理)

【現地調理方式の特徴】

コスト ★★☆ 現地調理方式とセントラルキッチン方式の間くらい
味やクオリティ ★★ セントラルキッチンから送られてくるメニューは単一になるが、現地調理のものでバランスがとれる
対応のしやすさ ★★ 現地調理するものに関してはある程度変更が可能
介護施設の手間 ★☆☆ 委託できる業務内容による
配膳の手伝いなどが必要な場合もある

災害などへの対策

★★☆ 冷凍保存できるものがあることで
災害時の食事がしやすい

ハイブリット方式は、メニューの一部だけを完全調理品を使い、残りを現地調理する方法です。

主菜を完全調理品にし、副菜を現地調理する場合や、逆に主菜は現地調理し、副菜を完全調理品を使う場合など、外部委託会社によって異なります。

一部を完全調理品にすることで、現地調理スタッフの負担を減らしつつ、ある程度柔軟に対応ができるため、良いとこどりのスタイルとなります。

コストを抑えたいけれど、ある程度味や対応の柔軟性も欲しいという場合はハイブリット方式がよいでしょう


杉原
完全調理品、現地調理方式、どちらもメリットデメリットがあります。 外部委託会社を決定する時は、コストや味など様々な面で、必ず数社比較しましょう!

5.給食を外部委託するときの費用の目安は一人一日当たり1,445円・月額44,000円

給食を外部委託するときの費用の目安は、令和5年度に厚生労働省が定めた食費の目安によれば、一人一日当たり1,445円、月額44,000円となっています。

例えば入居者20人の場合、月額880,000円が費用の目安になるでしょう。

給食の外部委託会社に委託する場合は、見積もりを必ず貰い、費用を確認した上で比較検討します。

見積もりは、下記が記載されています。

  • 利用者一人当たりの金額
  • 管理費

中でも、内訳がしっかりわかるものと、まとめた金額のみ記載されているものがあります。

どちらの場合も、上記の基準額を参考に費用が高いのか、適正なのかを判断しましょう。

参考:厚生労働省「介護報酬改定率、多床室の室料負担、基準費用額(居住費) について(報告)」

6.給食を外部委託するときにかかる期間は1~3ヶ月程度

給食を外部委託する場合、導入決定から実際に外部委託をスタートできるまでの期間は1ヶ月から3カ月程度です。

外部委託会社の人員に余裕があれば、すぐに給食の調理スタッフを手配し、翌月から外部委託をスタートできるでしょう。

ただし、外部委託会社のスタッフ数が不足している場合は、スタッフの手配に時間がかかり、3カ月ほどかかることもあります。

実際に給食の外部委託を開始したものの、味や献立のバリエーションなどクオリティが低く、外部委託先を変更したいと思うこともあるでしょう。

変更を検討したいと思う場合も、ある程度様子を見つつ、要望を出して対応が可能か確認しながら、ひとつの外部委託会社につき最低2ヶ月、できれば3カ月は様子を見るようにしましょう。


杉原
外部委託会社の変更は施設側スタッフにとっても負担が大きい作業です…。
不満がある場合は改善点を伝えた上で、様子を見るのがおすすめです。

7.給食を外部委託することでできること

給食を外部委託すると、次の3つのことができるようになります。

一番の導入メリットは、人手不足の解消です

給食を外部委託し、給食を管理する業務をすべて外部委託会社に任せることで、今まで給食の調理や配膳に取られていた人手を肝心の介護業務に回すことができるようになります。

また、外部委託会社は給食のプロフェッショナルですから、衛生管理や食事の安全性を上げることにもつながります。

外部委託会社に任せることで、災害時など不測の事態が起きた場合にも対応して、食事を安定供給できるようになるのもメリットです。

ただし、特にセントラルキッチン方式を採用した場合は食事の自由度は下がります

きざみ食やソフト食などを希望する場合は、現地調理方式など柔軟に対応できる外部委託会社を探すとよいでしょう。

8.人員不足で介護士の業務に影響がでているなら今すぐ外部委託すべき!

人員不足で食事に関する業務に人手が取られ、介護士の業務に影響が出ているのなら、今すぐ給食を外部委託すべきです。

給食は、施設内の職員が調理から片付けまですべてを担当する直営方式の方が、費用はかかるものの細かな融通がききますよね。

しかし、調理師の方を募集してもなかなか人が集まらないなどの人手不足の場合、給食に関する業務に手が取られ、介護士に影響が出てしまうことがあるのです。

CHECK!介護士に影響が出ているケース
  • 配膳や後片付けを介護士が行っている
  • 汁物など一部メニューの盛り付けを介護士が行っている
  • 調理師の数が足りず調理の手伝いを介護士が行っている

上の項目にひとつでも当てはまる場合は、給食に関する人手不足が介護士にも影響し、介護業務の妨げになっています。

介護士は介護のプロであり、調理のプロではありません。

給食に関する業務に介護士の手が取られてしまうと、肝心の介護業務が回らなくなり、入居者の方のケガや誤嚥といった事故のリスクが高くなってしまうのです。

人員の最適化を行うためにも、給食に関する業務が人手不足になっている場合は、今すぐ給食の外部委託を検討してみましょう。

9.給食の外部委託業者と契約するときの流れ

給食を外部委託するために外部委託会社と契約するまでの流れは次の通りです。

それぞれ詳しくみていきましょう。

9-1.調理方式や必要な食事数などを決定する

給食の外部委託会社と契約する前に、まずは自施設ではどの調理方式が良いのか、必要な食事数などを決定します。

  • 食事数
  • 食事のバリエーション(きざみ・ミキサー・ムース・糖尿病食など)
  • 調理方式
  • 栄養士の有無(献立まで委託するかどうか)

食事数がある程度わかっていなければ見積もりを出すことも出来ません。

また、入居者の方の嚥下能力などを考慮し、きざみ食やミキサー食など、どのような食事のバリエーションが必要かを把握することで、対応できる会社を選ぶことができます。

まずは自施設の給食に求めるべき条件を把握し、決定しておきましょう。

9-2.業者を複数ピックアップして問い合わせと見積もりを行う

給食に求める条件がはっきりしたら、インターネットなどで業者を複数ピックアップし、問い合わせをしましょう。

基本的に見積もりを行うには、実際に給食委託会社の営業が施設に訪問し、現状のヒアリングや厨房の設備や空間確認、現在の食事提供のオペレーション等の確認が行われた上見積もりが出されるため、電話やメールのやり取りだけでは正確な見積もりが出せないことは注意が必要です。

 

インターネットで検索する際は、「施設がある地域名 介護 給食 外部委託」と検索すると、エリア対応可能な給食の外部委託会社が出てきます。

業者の公式サイトなどをチェックし、メニュー内容や対応できる食事の種類などを確認した上で、自施設の条件に合った会社を探しましょう。

公式サイトを見ただけではわからないところがあれば、メールや電話で問い合わせて確認してください。

✅介護のコミミがおすすめ

介護のコミミは、国内最大級の配食・給食サービスの口コミ比較サイトです。

全国の配食・給食サービスを行う外部委託会社が掲載されており、簡単に比較検討することができます。

公式サイトに掲載されている情報だけでなく、実際に利用している施設の職員から集まった口コミをチェックすることも可能です。

気になる会社があれば、一括問い合わせを行うことができるため、時間や手間を無駄にすることなく、相見積もりをとることもできます!

給食を外部委託する会社を探すなら、ぜひ介護のコミミをご利用ください! 

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9-3.見積もりを出してもらい比較する

営業訪問が行われ、現状のヒアリングが終わりましたら相見積もりを出してもらい、比較していきましょう。

比較する際は、次のようなポイントをチェックします。

  • 自分の施設に合った給食委託会社か(特養・サ高住・有料老人ホーム)
  • 自分の施設に対応しているエリア・規模の会社か
  • 献立作成から洗い物など対応してほしい業務を行ってくれるか
  • 調理サービスの内容は施設の希望に合っているか
  • コストは適正で予算の範囲内か
  • 特別食やミキサー食、季節のイベント食に対応してくれるか
  • 急な食事数の変更が可能かなど、対応力が高く柔軟性があるか

ある程度条件をクリアしている外部会社には、試食を依頼し、実際に味を確かめたり、献立を作成してもらって内容がOKかチェックします。

その中で、自施設に一番合っていると思える外部委託会社を選びましょう。

9-4.契約内容を確認したら本契約へと進む

自施設に合った外部委託会社が選べたら、契約内容を確認し本契約へと進みます。

契約の際は、あらかじめお願いしたい業務がすべて含まれているかをチェックしましょう。

営業担当者からできると聞いていたのに、いざ契約書を確認すると洗い物は施設スタッフなど、内容が変わってしまっていることもあります。

契約書はきちんと確認した上で、本契約を行いましょう。

10.まとめ

給食の外部委託について解説しました。

最後に給食の外部委託についてポイントをまとめておきます。

給食の外部委託会社が行ってくれる業務範囲は次の通りです。

【給食の外部委託会社が行ってくれる業務範囲】
  • 献立作成
  • 材料管理
  • 調理
  • 盛り付け
  • 配膳(温度があたたかいまま運べるワゴンで運んでくれる)
  • 回収
  • 洗い物
  • 衛生管理(厨房の衛生管理を行う。例:キッチン全体のアルコール除菌など)

給食の外部委託をする場合、次の2つの食事の種類から選びます。

  • 出来立て・・・施設内で調理する
  • 完全調理品・・・セントラルキッチンで調理した料理を冷凍・冷蔵(チルド)して施設で再加熱する

給食の外部委託をする時の費用の目安は、一人一日当たり1,445円、月額44,000円となっています。

外部委託がスタートできるまでの期間の目安は、1〜3ヶ月です。

食事は介護施設にとってとても大切な項目です。
その分、調理担当者や配膳担当者が少ないと、現場が回らず、介護士が給食に関する業務を行わなくてはならなくなることもあります。

食事に関する業務で介護士の人手が取られているのなら、ぜひ給食を外部委託して人手不足を解消しましょう。

この記事の筆者・監修者

  • 介護のコミミ編集部

    介護のコミミ編集部

    介護のコミミのコンテンツである「コミミマガジン」の編集者。 介護現場から施設運営など、介護に関わる幅広い分野で月間5万人以上の介護職員に情報発信をしている。 記事は介護職員だけでなく、メーカーや行政からの関心も高まっているため、メーカーと介護現場を繋ぐ第三者目線を第一に、日々情報を提供している。

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