介護施設におけるリスクマネジメントとは?研修サービスも紹介!

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こみたろう

「介護施設でどのようにリスクマネジメントをしたらいいのだろう?」
「そもそもリスクマネジメントって何?」

このようなお悩みを抱えてはいないでしょうか?

この記事では、介護施設におけるリスクマネジメントの基礎知識を徹底解説するとともに、リスクマネジメント研修を実施している企業・団体を紹介します。

最後までお読みいただくことで、リスクマネジメントの流れと進め方を把握することができるでしょう。

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介護現場におけるリスクマネジメントとは?

リスクマネジメントとは不確実性を管理することです。

不確実だからといって問題が起きてから行動するのではなく、必ず起こると仮定して介護事故のリスクを把握し、組織的に管理することで未然に事故を防ぐことを目的とした取り組みです。

ヒヤリハットやトラブルは、働く上で必ず起こることです。

そこでリスクマネジメントを行うことで、介護現場で働く上で生じるリスクを把握し対策を行うことで、問題が起きた時にリスクを軽減できます。

「もしも転倒による事故や感染症の影響を受けたら?」そんな時に対策マニュアルがない場合、対応に遅れが生じ、さらなる問題が起きるかもしれません。

問題を未然に防ぎ、もしもリスクが起きてしまった時にも対策を行う。

それがリスクマネジメントです。

リスクマネジメントの重要性

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リスクマネジメントを行わなければ、どのような問題が起きるでしょうか?

ここでは、リスクを放置すると起こりうる問題について例を紹介します。

情報漏えい

介護施設は施設利用者の個人情報を取り扱っているため、アセスメントシートなど個人情報が記載されている書類を訪問介護などを行う際に外部に置き忘れるなど、情報漏えいの可能性があります。

また、介護業界はまだ紙ベースでの情報交換が主流のため、情報漏えいの危険性は高いと言えます。

情報漏えいのリスクは把握しておくべきでしょう。

トラブル発生の可能性が高くなる

事前にリスクの把握と予防策を立てていなければ、想定外の事故など問題がいつ起きてもおかしくありません。

まずはヒヤリハットが起きた際に全職員に共有するなど、リスクの把握をすることが重要です。

トラブル発生時の対応が遅れる

リスクマネジメントは予防策を立てるだけでなく、トラブルが起きた場合の対策も行う取り組みです。

災害や事故が起きた場合、マニュアルを事前に準備しておかなければここぞというときの判断が遅れるのは想像に難しくありません。

 

リスクマネジメントを行わない場合の危険性が高いので、施設で勤務している全職員や施設利用者を守るためにもリスクマネジメントを行うことが必要です。

リスクマネジメントの取り組み方

取り組む女性

リスクマネジメントはどのように行えばいいのでしょうか?

ここでは、そのような疑問に対して4つのステップに分けてリスクマネジメントの流れをご説明していきます。

1.リスクを発見・把握する

リスクマネジメントを進めるためには、まず現状を把握しリスクを特定することが必要です。

今までのヒヤリハット報告書や、事故報告書を参考にすると良いでしょう。

「ヒヤリハット」とは、危ないことが起こったが、幸い災害には至らなかった事象

のことを指し、「ミス」や「冷やり」「ハッ」としたことを指します。

これは「ハインリッヒの法則」の中の、労働災害における1つの考え方で、1件の大きな事故の裏には、29件の軽傷な事故、そして300件のヒヤリハットがあるとされています。

業務上でどんなリスクを抱えているかを把握するために、ヒヤリハット報告書として日々記録しておくことが大切です。

2.リスクアセスメント(分析・評価)を行う

リスクを発見したら、次にリスクが起こる時間や状況、事故が起きた場所や事故のレベルなど、さらに情報を集約し、分析を行い原因を特定していきます。

ヒヤリハットを「人的要因」「設備的要因」「環境的要因」「管理的要因」の4つのカテゴリに分けて分析することで、ヒューマンエラーなのか、設備の機能不足かなど原因を把握することができ、より最適な対策を立てることができます。

3.リスクに対応し対策を立てる

リスクを分析したら、緊急時にどのような対応をすべきなのか、あるいはリスク防止のための具体的な対策を立てます。

事故を未然に防いだり事故の早期発見や早期対応をいざという時に行えるようにするため、あらかじめリスクを想定した対応をマニュアルとして整備し、介護研修を通して職員に周知することが必要です。

事故だけでなく、熱中症や感染症、または自然災害などあらゆるトラブルを想定してマニュアルを整備していきましょう。

リスク管理マニュアルを1から作成する場合は、厚生労働省が公開している「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」が参考になります。

 関連記事 【介護施設向け】感染症予防基礎知識から感染症罹患時の対応まで徹底解説!

4.リスクコントロール(運用・実施)する

リスクの対策を立てたら、次に実践していきます。

リスクコントロールとは、組織として円滑に運用できるようにシステム化することです。

対策を立て、マニュアル化したとしても、その通りにすべてがうまく行くとは限りません。

アル通りにいかない場合もあります。

そのため、職員一人ひとりの理解を深め、対応策を浸透させるために定期的に研修の実施とマニュアルの整備が必要です。

企業や団体が提供している介護事業所向けリスクマネジメント研修

ビル

リスクマネジメントに取り組むには、対策チームを結成し、職員全体に研修を通して周知していくことが大切です。

また、一度や二度の研修ではじきに危機感が薄れ、リスクの元になるため定期的に研修を実施してリスクマネジメントを徹底していくことが事故防止につながります。

しかし、どのようにリスクマネジメントを進めていけば良いのか悩む方もいるでしょう。

ここでは、介護におけるリスクマネジメント研修を提供している企業や団体をご紹介します。

良質な研修を受けることで、リスクマネジメントの進め方を理解し、あなたの事業所ではどのようなリスクが潜んでいるか、課題を洗い出すことができるようになるでしょう。

SOMPOリスクマネジメント

SOMPOホールディングスが提供しているリスクマネジメント研修です。

リスクマネジメントの態勢整備に資する研修会やコンサルティングを実施しており、介護事故や裁判の動向、ヒヤリ・ハット報告書の効果的運用、苦情やクレームの具体的対応方法など、ご要望や現状に応じた内容を提供しています。

また、介護・医療分野だけでなく、労働災害や事故再発防止コンサルティングなどさまざまな分野に対応しており、リスクマネジメントを一から整備するときに大きな助けになるでしょう。

全国社会福祉法人経営者協議会

社会福祉施設・事業所においてリスクマネジメントの中核を担う「リスクマネジャー」に必要とされる幅広い知識、手法等の習得を目指し、リスクマネジャー養成講座を開講しています。

令和3年度介護報酬改定にて、安全対策担当者を定めることが義務付けられました。

安全対策担当者が安全対策について、外部の研修を受けることが安全対策体制加算の算定要件とされており、全国社会福祉法人経営者協議会が提供しているリスクマネジメント研修は、安全対策加算の外部研修に該当し、全プログラム受講の方は「修了証明書」が発行されます。

公益社団法人全国老人福祉施設協議会

全国老人福祉施設協議会は、令和3年度介護報酬改定において新設された「安全対策体制加算」の算定要件である外部研修として、「介護施設における安全対策担当者養成研修」を開始しました。

eラーニングシステムを用いたオンライン研修での受講により、いつでもどこでも受講することが可能になっています。

とは言え、受講期間が定められているため注意が必要です。

 関連記事 オンラインで介護研修!?スマホでも受講できるオンライン研修とは

 関連記事 介護研修に使えるeラーニングサービス4選!他研修サービスも紹介

さまざまな企業が研修サービスを提供している!

ビル

さまざまな企業がリスクマネジメント研修だけでなく、介護技術を磨くための研修を行っています。

受講形態は講師派遣型やオンラインの研修、e-ラーニングと呼ばれる動画での研修とさまざまです。

介護のコミミでは、各企業が提供している研修サービスを紹介しています。

是非ご活用いただければ幸いです。

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まとめ

グラフの画像や書類

リスクマネジメントは職員全体で取り組み、定期的にマニュアルの整備をしていくことが重要になりますので、ヒヤリハットを報告しやすい環境づくりが大切です。

当記事でご紹介した「リスクマネジメントの取り組み方」を繰り返すことで、よりリスクを低減することが出来るでしょう。

また、時には外部に依頼しコンサルタントの意見を取り入れることで、新しい視点からより良い安全対策が取れるかもしれません。

職員や施設利用者にとって安全で安心できる施設にするために、最悪を想定してリスクマネジメントを行っていきましょう。

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この記事の筆者・監修者

  • 介護のコミミ編集部

    介護のコミミ編集部

    介護のコミミのコンテンツである「コミミマガジン」の編集者。 介護現場から施設運営など、介護に関わる幅広い分野で月間5万人以上の介護職員に情報発信をしている。 記事は介護職員だけでなく、メーカーや行政からの関心も高まっているため、メーカーと介護現場を繋ぐ第三者目線を第一に、日々情報を提供している。

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