介護施設の業務改善はどうする?実際に起こりがちな事例と解決策を元介護士が教えます

介護施設の経営・運営改善

介護施設の業務改善はどうする?実際に起こりがちな事例と解決策を元介護士が教えます
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こみたろう

介護職員をどにかラクにさせてあげる方法はないかな

介護職員の離職が深刻な問題になっている介護業界では、介護施設の「業務改善」が急務となっています。

働き方改革で業務を効率化して負荷を軽減すれば、「働きやすい職場」の実現で職員の定着率を改善可能です。

本記事では、介護施設における業務改善の必要性や具体的な改善策について、詳しく解説します。

介護施設の業務改善でお悩みの場合は、ぜひ参考にしてみてください。

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介護業界では業務改善が進む

介護士

「働き方改革」が推進されるなか、介護業界でも業務改善が進んでいます。介護業界における働き方改革について、まずは以下の2つのポイントについて見ていきましょう。

・介護業界でも働き方改革が求められている
・厚生労働省も補助金制度で後押ししている

介護業界の働き方改革を推進する声は強まってきている

介護業界でも、「働き方改革」や「業務改善」を推進する機運が高まっています。

その主な理由・背景は、介護業界の労働環境が厳しく、人材確保が困難になっていることです。

長時間労働や身体介助などによる身体的な負担や、人間関係に代表される精神的なつらさから離職率が高い傾向にあります。

さらに、生産年齢人口の減少で介護職員の担い手自体が減っているため、慢性的な人手不足に陥っています。

以上の点から、介護業界における働き方改革を推進し、業務効率の改善と離職率の低下を実現する取り組みが進んでいるのです。

厚生労働省が提唱する「新しい総合事業」や「働き方改革」により、介護現場の業務改善を進める介護事業所が増えています。

厚生労働省も補助制度で後押ししている

厚生労働省は、働き方改革を推進するために「業務改善助成金」の制度を運営しています。

業務改善助成金は、生産性を向上させる取り組みを実施し、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、その経費の一部の助成が受けられるものです。

もちろん、この業務改善助成金は介護施設の事業者も利用できます。

例えば、介護システムなどのITシステムを導入したうえで、介護職員の賃金を引き上げれば、一定の助成金が受けられるでしょう。

参考:厚生労働省「事業主の方への給付金のご案内
  :介護ワーク

介護業務が負担!主な悩みとは

老人

介護現場における業務改善を行う場合、一般的に以下の5つのような課題があげられます。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

・職場の環境
・多忙な業務
・人間関係の悩み
・離職率の高さ
・事務作業の負担

職場の環境

多くの介護職員が、職場の環境に悩みを抱えています。

介護施設では、24時間体制でさまざまなスタッフが勤務していますが、そのマネジメントが上手くいっていないことが珍しくありません。

革新が見られない職場環境が続くと、職員のモチベーションが低下してしまいます。

多忙な業務

介護施設では、職員の人員不足で1人あたりの業務量が多く、わずかな休みさえ取れないことも珍しくありません。

いつどんなことが起きるか分からない職場だからこそ、長時間労働が余儀なくされるものです。

業務の合間に休憩を挟めなければ、深刻な腰痛などを抱える職員が増えて、休職や離職が増えてしまいかねません。

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こみたろう

人手不足に悩むのはどこの介護施設も同じなんだね。

人間関係に悩む

職員間のコミュニケーションが円滑に取れない、もしくは人間関係に問題があるなどの理由で、悩む介護職員も少なくありません。

介護職員はそれぞれ連携して業務に臨むことが理想ですが、何らかの事情で不満や不和が生じると、「居づらさ」を感じる職員が増えてしまいます。

離職率が高い

介護職員の離職率の高さは、これまでも問題視されてきました。

介護職に就いた人の約3分の2は、3年以内に離職するといわれています。

一方で、そのほとんどは別業種ではなく、ほかの介護事業所に転職します。

つまり、介護職の離職の大きな要因が事業所の職場環境や労働条件であり、その改善が重要だということです。

事務作業が負担

介護職員には、利用者へのケアの提供以外に、さまざまな事務作業があります。

例えば、介護記録を手作業で作成・記録するのは全業務の約1割を占めるといわれています。

こうした事務作業の負担により、長時間労働が常態化することや、本来やりたかった「利用者のケア」に集中しづらくなることが課題です。

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こみたろう

介護ソフトでうまく改善できるといいよね。

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介護施設で業務改善をする魅力とは

monitoring

介護施設で業務改善に取り組むことで、以下の3つのようなメリットが得られます。

・採用・教育コストを削減できる
・組織力の向上につながる
・職員のモチベーションがアップする

採用・教育コストを削減できる

介護施設の業務改善により、職員の採用コスト・教育コストを削減できます。

なぜなら、職場環境を改善することで離職率が低下し、新たに従業員を採用したり教育したりすることが少なくなるからです。

介護施設が新しい人材を採用し、現場で働けるように教育するためには、1人あたり100万円近いコストがかかるケースもあります。

1人の職員が長く働けるような環境をつくれば、自然とこうした費用も減ります。

組織力の向上につながる

多くの職員が短期間で頻繁に入れ替わるような職場では、十分な人間関係が築けません。

「やっと打ち解けた」と思ったら、その職員が離職してしまうからです。

しかし、離職率が低い介護施設では同じメンバーが長く一緒に働き続けるため、信頼関係が構築されチームワークが良くあります。

結果的に、介護サービスの品質向上にもつながるでしょう。

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こみたろう

チームワークは大事だよね。

介護職員のモチベーションがアップする

介護施設が業務改善に取り組めば、職員の負担が軽減されて人間関係が良くなるなど、「働きやすい環境」がつくれます。

職場環境が良くなれば、仕事に対する従業員の意欲が高まります。

モチベーションの向上は、介護サービスの品質や利用者の満足度の向上にもつながるでしょう。

効果的に業務改善する方法4ステップ

介護

介護施設の業務を効果的に改善するために、以下の4つのステップで取り組みましょう。

・ステップ1:業務の全体像を把握する
・ステップ2:課題点を抽出する
・ステップ3:改善計画を立てる
・ステップ4:改善結果を分析する

(1)業務の全体像を把握する

まずは現状の業務の全体像を把握しましょう。全体像が見えないままアイデアを出しても、本質的な改善にはつながりません。

以下の4つのポイントを意識することで、全体像が見えてきます。

・業務内容と所要時間
・各業種の役割や連携状況
・導入中のシステムやツール
・業務マニュアルと実態の違い

これらの項目を文字だけで整理するのが難しい場合は、図解やチャート表に落とし込むと可視化しやすくなるでしょう。

(2)改善点を抽出する

全体像を把握できたら、どこに課題点があるか洗い出しましょう。

すべての業務を見直し、「どこに無駄があるか」「本当に必要な業務か」「適切な体制か」を確認します。

例えば、書類の作成業務があるものの、実際にその書類はほとんど活用されていないのであれば、それは無駄な業務となります。

また、IT化もしくは自動化できそうな部分はないか、業務の効率を検討してみることも重要です。

(3)改善計画を立てる

課題点を洗い出したあとは、具体的な改善計画を立てましょう。以下の3つのポイントを意識して、改善計画の策定と共有を行うことが大切です。

・改善の優先順位
・改善のスケジュール
・改善内容のマニュアル化

改善すべき点が複数見つかった場合、一度にすべてに取り組むと中途半端な結果になりかねません。

優先順位をつけて適切なスケジュールを立てたうえで、改善内容をマニュアル化することでスムーズに進みます。

(4)改善結果を分析する

改善策を実施したあとは、成果の分析と軌道修正を行うことが大切です。

介護施設の業務改善は、すぐに成功するわけではありません。

想定した結果との差を把握し、それを埋めるための改善を継続することで業務改善が成功します。

改善結果を分析する際は、職員にアンケートを取ることも、実態の把握のために役立つでしょう。

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介護ソフトや見守りセンサーで介護負担を減らそう!実際にできる改善策

空

介護施設の業務改善のために、介護ソフトや見守りセンサーの導入がおすすめです。

これらのシステムやツールを導入することで、介護職員の負担を削減して働きやすい環境を築きやすくなります。

本章では、介護施設の業務改善の具体例を4つ紹介します。

・介護ソフトの導入で介護記録の作成を効率化する
・介護見守りのセンサーやロボットで負担を軽減する
・インカムで遠隔でのコミュニケーションを実現する
・各種書類のフォーマット化で作成負荷を改元する

介護の記録がきつくて残業過多になる人も多い

前述したように、介護記録の作成は職員の大きな負担になっています。

「介護ソフト」を導入することで、書類作成の効率化や自動化が可能です。

業務負荷が大幅に減るため、労働環境を改善できるでしょう。

カイポケ」は、シェア率が高くサポート体制が充実している、魅力的な介護ソフトです。

クラウド型でタブレット端末にも対応しているので、遠隔地からでも介護記録が簡単に作成できます。

カイポケ
カイポケ 3.4 68件のカスタマーレビュー

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メーカー名 株式会社エス・エム・エス
対応サービス 通所系訪問系ケアマネ便利ツールその他訪問系障がい児便利ツール
機能 請求業務対応記録業務対応
費用 (例)居宅介護支援事業所:月額5,000円〜 デイサービス月額25,000円〜介護ソフトの相場をシミュレーションする
無料体験 あり
導入形態 クラウド(ASP)
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見守りに手間を取られる

介護施設では、利用者の見守りに手間がかかり、身体的・精神的に大きな負担になっています。

介護見守りロボットを導入することで、利用者の容態急変や転落・転倒などを感知して、職員に自動的に通知が届くので安心です。

まもる~のSHIP」は、患者の脈拍や呼吸はもちろん、温度や湿度などの環境もリアルタイムに把握できるシステムです。

夜勤の見守りの負担軽減や、ヒヤリハットの防止などに最適です。

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メーカー名 株式会社ZIPCARE
対応サービス 施設系短期系
機能 離床センサー・ドアセンサー・トイレセンサー・ナースコール
費用 購入:機器費用\130,000/台 月額費用\800/台 レンタル:機器費用\0円/ 月額費用\4,500/台 ※オプション追加によって料金は変わります。
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導入形態 クラウド(ASP)
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施設内の往復がつらい

介護施設では、情報共有や連絡などのために、施設内を行き来しないといけないことがあります。

例えば、ナースコールを取りにナースステーションまで戻ったり、ほかのスタッフに援助を要請するために施設内を歩き回ったりするなどです。

インカムを利用すれば、いつでもほかの職員との連絡が取れます。

クリアトークカム」は、情報共有やコミュニケーションを円滑化するためのインカムです。

ナースコールや見守りセンサーと連動でき、異常発生時はスタッフの通話グループにメッセージが送信されます。

介護職員のコミュニケーション円滑化に最適です。

メーカー名 株式会社ティービーアイ
対応サービス 施設系短期系通所系その他居住支援系
機能 見守りシステム連動離床センサー・ドアセンサー・トイレセンサー・ナースコール
費用 要お問い合わせ
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導入形態 オンプレミス
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フォーマット化して提出物を削減する

書類の作成は職員にとって大きな業務負荷となるため、あらかじめエクセルなどでフォーマットを作成するなど、書類作成の負担を軽減することが大切です。

フォーマット化しておけば、必要事項を入力するだけで書類を作成できます。

研修のフォーマットも介護のコミミで

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介護業務の可視化をすることでもっと負担を減らせる

介護士

介護業界の業務を改善することで、採用や教育のコストを削減し、職員のモチベーションや介護サービスの品質が向上します。介護ソフトや介護見守りのセンサー・ロボットなどを導入して、介護業務の改善に取り組んでみましょう。

介護のコミミ」では、介護業務を効率化するためのシステムやツールのクチコミを紹介しています。介護施設の業務改善でお悩みの場合は、ぜひ介護のコミミへの資料請求をご検討ください。

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この記事の筆者・監修者

  • 介護のコミミ編集部

    介護のコミミ編集部

    介護のコミミのコンテンツである「コミミマガジン」の編集者。 介護現場から施設運営など、介護に関わる幅広い分野で月間5万人以上の介護職員に情報発信をしている。 記事は介護職員だけでなく、メーカーや行政からの関心も高まっているため、メーカーと介護現場を繋ぐ第三者目線を第一に、日々情報を提供している。

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介護のコミミとは、介護や障がい福祉の事業所における課題解決のパートナーになるべく立ち上がった業務改善プラットフォームです。

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