介護ソフトの選び方
2026年5月時点でも、介護事業所の業務効率化の切り札として注目が続く「ケアプランデータ連携システム」。紙やFAXで行われていたケアプラン情報のやり取りをオンライン化し、現場の負担軽減や転記ミスの防止につなげられます。
現在はフリーパスキャンペーンが延長実施中で、申請・更新を行った事業所は原則1年間ライセンス料無料(通常年額21,000円)で利用できます。あわせて、介護情報基盤への統合も見据えた動きが進んでいます。
この記事では、ケアプランデータ連携システムの基本、2026年時点の料金・キャンペーン・更新手続、V4対応の介護ソフト10選、導入の進め方まで、事業所の経営者・管理者向けに整理して解説します。
読み終える頃には、自事業所が今導入・更新すべきかどうかが判断しやすくなります。
※この記事の内容は、YouTube動画でも解説しています。(以下をクリックすると動画を再生できます)
2026年最新:フリーパス延長・更新手続・介護情報基盤への統合
ケアプランデータ連携システムの料金体系とフリーパスキャンペーン
ケアプランデータ連携システムに対応している介護ソフト【おすすめ10選】
ケアプランデータ連携システムを提供する厚生労働省にて、2024年時点での普及状況や導入効果などを伺ったインタビュー記事も公開しているので、ぜひ併せて以下もご確認ください。

ケアプランとは、介護サービスを受ける利用者一人ひとりの心身の状況や希望に合わせて作成される介護計画書です。ケアマネジャー(介護支援専門員)が中心となり、利用者や家族、関係する介護事業者と連携しながら、必要なサービス内容や目標、提供スケジュールなどを明確にします。ケアプランは、介護サービスの質を高め、利用者が安心して生活できるよう支援するための重要な役割を担っています。
ケアプランデータ連携システムとは、居宅支援事業所と介護サービス事業所などが、居宅サービス計画書やサービス提供票(予定・実績)などのケアプラン情報をオンライン上で安全かつ効率的に共有できる、国民健康保険中央会が運用する国の公式システムです。従来は紙やFAXによる手作業でのやり取りが主流で、転記ミスや郵送・FAXの手間、情報伝達の遅延など多くの課題がありました。ケアプランデータ連携システムを活用することで、これらの課題を解消し、正確な情報共有が可能となります。
これまで介護現場では、ケアプランの情報共有は主に紙やFAXで行われてきました。厚生労働省はICT(情報通信技術)を活用した「ケアプランデータ連携システム」の導入を推進し、2023年4月から本格利用が始まりました。2025年6月からはフリーパスキャンペーンが開始され、2025年4月30日には標準仕様V4に対応した新バージョンのクライアントもリリースされています。

ケアプランデータ連携システムを導入することで得られるメリットは様々ですが、ここでは代表的なメリットを5つ解説していきます。
ケアプランデータ連携システムを使えば、これまで事業所が書類のやり取りに取られていた時間や費用を抑えることができます。
人件費や印刷費の他、抑えることが可能な費用は以下の通りです。
公式サポートサイトによると、ケアプランデータ連携システムの導入により、やりとりにかかる業務時間は約1/3に削減でき、年間で約80万円のコスト削減が見込めるとされています。しかも、月額1,750円(年額21,000円)の投資でこれだけの効果が期待できるため、費用対効果の高いシステムと言えるでしょう。
参考:厚生労働省『ケアプランデータ連携システムヘルプデスクサポートサイト』
このように、ケアプランデータ連携システムを導入することで、さまざまな面のコストが削減でき、その結果として介護人材の新規確保や職場環境改善による定着率向上、事業所の維持費など、本当に必要な部分に予算を使うことができるようになります。
これまでは、介護サービスの実績を手入力する必要があり、居宅介護支援事業所や介護施設が大きな負担を抱えていました。更に手入力による転記ミスも多く、そのたびに返戻されると作業効率が落ちてしまい、事務負担が大きかったのが事実です。
しかし、ケアプランデータ連携システムを活用することでサービス実績が自動反映されるため、手入力する必要がなく転記ミスのリスクが格段に減ります。その結果として、事務負担を軽減できるのは大きなメリットでしょう。
介護サービス実績を手書きや手入力することに、これまで多くの時間がかかっていました。
しかし、ケアプランデータ連携システムは、介護サービス実績を自動で反映されるため、毎回入力する手間を省くことができます。
何度も入力していた介護サービス実績を一度で完結させることができ、大幅に記載時間を削減することができます。
これまでは書類に手入力や手書きをし、印刷した後に書類を郵送やFAX送信していました。
しかし、ケアプランデータ連携システムを使えば、上記のような手間は全て省くことができるため、業務の効率化に繋がります。
オンライン上で完結することができるため、情報を伝えるまでの時間を短縮することもできます。厚生労働省の資料では、複数事業所への一括送信(最大50件)や一括ダウンロードなど、月末月初の共有業務を効率化する機能も紹介されています。
ここまで挙げたようなメリットは、ケアプランのやり取りが多く発生する居宅介護支援事業所のケアマネにとって、特にありがたい恩恵に見えますが、訪問介護やデイサービスなどの居宅サービスを提供する事業所にとってもケアプランデータ連携システムの導入は、集客上大きな強みになります。
なぜなら、居宅介護支援事業所においてケアプランデータ連携システムの利用が普及・浸透してくるにつれて、ケアマネはなるべくケアプランのやり取りを従来のFAXなどの紙媒体ではなくケアプランデータ連携システムを介して行うことを望むようになるため、必然的にケアプランデータ連携システムを導入している居宅介護事業所がケアマネに選ばれやすくなると考えられるためです。
なお、訪問・通所系事業所では生産性向上推進体制加算の算定要件の一つとして、ケアプランデータ連携システムの利用(または同等機能を有するシステムの利用)が求められる場合もあります。加算取得を検討している事業所は、制度要件との兼ね合いもあわせて確認しておきましょう。
2026年5月時点で押さえておきたい動きは、大きく次の3点です。
フリーパスキャンペーンは2025年6月1日に開始され、当初は2026年5月31日までの実施が案内されていました。しかし2026年5月現在、介護保険資格確認等WEBサービスとの統合日まで延長される見込みです(統合時期の詳細は今後、厚生労働省から案内予定)。
キャンペーン期間中に新規申請または更新手続を行った事業所は、申請日(または更新日)から1年間、通常年額21,000円のライセンス料が無料になります。初めて利用する事業所だけでなく、現在利用中・過去に利用していた事業所も対象です。
参考:ケアプランデータ連携システム ヘルプデスクサポートサイト、横浜市(延長の案内)
フリーパス適用後の更新は、原則として自動更新です。更新を希望しない場合は、利用状況Webサイトから手続できます。申請後のキャンセルや途中解約は原則受け付けられません。1事業所番号につき1ライセンスのため、複数事業所番号をお持ちの場合は、それぞれで利用申請が必要です。
詳細はヘルプデスクサポートサイトのFAQをご確認ください。
ケアプランデータ連携システムは、将来的に介護保険資格確認等WEBサービスを通じた介護情報基盤への統合が予定されています。統合時期は2026年度中を目途とする案内があり、統合後の具体的な運用は今後公表される見込みです。
中長期的なデジタル化の流れを見据えるなら、フリーパス期間中に運用を開始し、対応介護ソフトとの連携まで整えておくことが現実的です。
概要と2026年の動向が分かったところで、料金の基本を整理します。現在はフリーパスキャンペーン延長中のため、申請・更新のタイミング次第では1年間無料で試せる点が大きなメリットです。
ケアプランデータ連携システムの通常の利用料金は、1事業所あたり年額21,000円(税込)です。月額換算では1,750円となり、コストパフォーマンスの高い投資であることが公式にも示されています。ライセンス料は原則として介護給付費からの差引で支払う形となっており、請求書での支払いも可能です。
フリーパス終了後も、同額が基本となります。延長後の無料期間を過ぎた場合の更新タイミングは、利用状況Webサイトでご自身のライセンス期限を確認してください。
2025年6月1日から実施されている「フリーパスキャンペーン」は、2026年5月時点でも延長されています。キャンペーン期間中に申請・更新を行った事業所は、1年間、全ての機能を無料で利用できます。通常21,000円/年のライセンス料が0円となるため、導入コストを気にせず業務改善の第一歩を踏み出せる機会です。
対象はすべての介護事業所で、初めて利用する事業所はもちろん、現在利用中・過去に利用していた事業所も含まれます。キャンペーン期間内に申請・更新を行うことでフリーパスが適用され、無料期間は申請日(または更新日)から1年間となります。
詳細や最新情報は、ケアプランデータ連携システム ヘルプデスクサポートサイトをご確認ください。
ケアプランデータ連携システムの導入によるコスト削減効果は、公式サイトの「料金シミュレーションツール」を使って簡単に試算することができます。自事業所の書類作成ややりとりにかかる時間・人件費・印刷費などを入力するだけで、どれだけのコスト削減が見込めるかを具体的な金額で確認できます。
シミュレーションツールの使い方や詳細は、公式ガイド(PDF)でも詳しく解説されています。導入前にぜひ活用して、費用対効果を具体的にイメージしてみてください。
ケアプランデータ連携システムの導入は、以下の流れで進めます。
詳しい手順やマニュアルは、公式サポートサイトやスタートガイドをご参照ください。
導入に必要な環境は以下の通りです。
また、電子証明書は介護保険請求用のものが利用可能です。未取得の場合は、ケアプランデータ連携システム用の電子証明書を無料で発行できます。
導入時によくあるトラブルとその解決策をまとめました。
困ったときは、公式サポートサイトやヘルプデスク(TEL: 0120-584-708)に問い合わることで、迅速に解決できます。

ケアプランデータ連携システムを利用するには、対応している介護ソフトの用意が必要です。対応可否の正は、国民健康保険中央会のベンダ試験完了結果(標準仕様V4対応版)で確認してください。
国保中央会の一覧は、介護ソフトが標準仕様V4のデータ連携試験(D1〜D7)を完了したかどうかを示しています。D1〜D3は居宅介護支援、D4〜D7は介護予防支援に関するパターンです。一覧に掲載されていても、事業所形態や機能の範囲は製品ごとに異なる場合があるため、詳細は各メーカーに確認してください。
出典:国民健康保険中央会「ケアプランデータ連携システム」ベンダ試験(V4対応版)完了結果(2026年1月28日付PDF 等)
以下では、コミミで資料請求できる介護ソフトのうち、V4ベンダ試験完了リストに掲載のある製品を10選紹介します。
※気になる介護ソフトは、「資料請求リストに追加」ボタンを押していただくことで、無料で資料請求することもできます。

リストに追加したツールをまとめて請求
資料請求リストに追加カイポケは介護ソフトの枠にとどまらず、給与や勤怠管理なども対応しています。ファクタリングサービスなどの付帯サービスも充実しているため、管理者や経営者から多くの支持を集めています。導入実績も大きく、ケアプランデータ連携システム(V4)との連携も利用できます。

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資料請求リストに追加ほのぼのNEXTは、導入後の万全なサポートが備わっており、使いやすさで人気の介護ソフトです。計画書や記録を参照しながらケア記録ができたり、音声入力ができたりと最新技術で介護現場をサポートしています。ケアプランデータ連携システムで受信した情報をタブレットで確認しながらケアを提供することも可能です。

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資料請求リストに追加ワイズマンシステムSPは、老舗メーカーながらクラウド型など新しい製品にも積極的に取り組んでいます。医療系事業所との連携実績も豊富で、多拠点・多サービスを運営する事業所での導入事例が多い介護ソフトです。ケアプランデータ連携システム(V4)にも対応しています。

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資料請求リストに追加カナミッククラウドは、全国規模で導入実績のあるクラウド型介護ソフトです。居宅・施設・障害など幅広いサービス種別に対応し、請求から経営支援まで一つの基盤で運用したい事業所に選ばれています。ケアプランデータ連携システム(V4)との連携も可能です。

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資料請求リストに追加「まもる君クラウド」は、主に通所系、訪問系に対応している新規・小中規模事業所向けの介護ソフトです。「とても使いやすい」と評判で、介護ソフトを始めて触る方でも比較的抵抗なく運用できるソフトになります。コミミに寄せられた口コミを参考にバージョンアップも実施しており、柔軟なサポートも期待ができます。

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資料請求リストに追加シンプルなデザインが意識されているため、操作を覚えやすいソフトです。比較的料金も安く、無料体験もできるため「まずは試してみたい」という方におすすめしたいソフトです。
※国保中央会のV4ベンダ試験完了結果では、D1〜D5までの完了が確認されています。D6・D7の対応範囲はメーカーへご確認ください。

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資料請求リストに追加介舟ファミリーは操作性(使いやすさ)が好評なクラウド型の介護ソフトです。複数サービスの請求、入金管理、給与計算まで1つのソフトで運用できます。また、ソフト連携により、記録・情報共有・請求を一気通貫で行うことも可能です。機能面での評価だけではなく、サポート面でも高い評価を得ている介護ソフトです。

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資料請求リストに追加トリケアトプスは従量課金制を採用しており、利用状況に応じてコストを抑えやすい介護ソフトです。帳票出力の充実や障害福祉への対応など、多様な事業所形態に対応しています。ケアプランデータ連携システム(V4)との連携も利用できます。

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資料請求リストに追加ファーストケアは、サポート体制が手厚いオンプレミス型の介護ソフトです。クラウド型ではありませんが、外出先からタブレットでアクセスする運用も可能です。ケアプランデータ連携システム(V4)およびAPI連携(V4)のベンダ試験を完了しています。

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資料請求リストに追加ケアカルテ(CAREKARTE)は、記録・請求・情報共有をクラウド上でまとめて運用できる介護ソフトです。現場の記録入力のしやすさと、事務・経営側の管理機能のバランスが取りやすい点が特徴です。ケアプランデータ連携システム(V4)にも対応しています。

ケアプランデータ連携システムのことを更に詳しく知りたいという方のためによくある質問に沿って回答を紹介していきます。
現存の介護保険請求の電子証明書を持っていれば、新たに電子証明書を発行する必要はありません。
電子証明書を持っていない場合のみ、ケアプランデータ連携システム用の電子証明書の発行が必要になります。
電子証明書の発行は無料です。
フリーパスキャンペーン適用中は、申請日(または更新日)から1年間ライセンス料が無料です。無料期間終了後は、原則として年額21,000円(税込)が発生します。更新は原則自動更新ですが、継続しない場合は利用状況Webサイトから手続できます。申請後のキャンセルや途中解約は原則できません。
ケアプランデータ連携システムは、介護保険資格確認等WEBサービスを通じた介護情報基盤への統合が予定されています。現時点ではケアプランデータ連携システム単体での利用が中心ですが、今後は介護情報基盤側の機能と段階的につながっていく見込みです。統合後の詳細は厚生労働省の案内を確認してください。
ケアプランデータ連携システムの利用を開始した後、わからないことが出てくる可能性もあります。
そこで、事業所へのサポート体制を用意しています。
サポート体制は主に以下のような内容です。
困ったときには、コールセンターに連絡し、解決することができます。
ケアプランデータ連携システムの主な機能は以下のとおりです。
2026年5月時点でも、中心機能はケアプラン情報の送受信と、ログイン認証などのセキュリティ機能です。介護情報基盤との統合に伴い、今後さらに連携機能が拡充される見込みですが、時期や内容は今後の公表を確認してください。

フリーパスキャンペーンが延長されている2026年5月時点は、ケアプランデータ連携システムを試す好機です。未導入の事業所は1年間無料で運用を開始でき、すでに利用中の事業所も更新タイミングでフリーパスが適用される場合があります。
加えて、居宅サービス事業所ではケアマネとのデータ連携が選定基準になりつつあり、生産性向上推進体制加算など制度面でも利用が問われる場面が増えています。対応介護ソフトを選び、V4クライアントの導入まで進めておくことが、今後の業務効率化と事業所評価の両面で有利です。
「いつかは導入したい」と考えていた方も、まずは公式サイトで申請・更新の要否を確認し、自事業所のスケジュールに合わせて前向きに検討してみてください。
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