経営・運営
リハビリテーション機器にはどんなものがある?
IoT化している最新リハビリ機器ってあるの?
介護業界で働きながら業務効率化に悩む方々は、このように思っている人も少なくないでしょう。
高齢化が進む社会で、長らく人手不足に苦しむ介護業界。
今後は人材だけでなく、機械やコンピュータ、インターネットによる支援もどんどん活用する世の中になっていきそうです。
IoT(Internet of Things)とは、これまでインターネットにつながっていなかった物をつなぐことです。
さまざまなデータを、インターネットにつながった物を介して伝達することができるようになり、その技術が多岐にわたる分野で利用されるようになってきました。
ここでは、介護業界で今後活躍していくと思われるIoTリハビリ機器の中で、比較的手軽に取り入れやすいものを紹介します。
関連記事 :IoTとは?基礎知識から導入のメリット・デメリットまで
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など、全50ページに渡って詳細に解説!
リハビリ機器とは、ISOの国際分類の定義によると、障がい者が使用する製品・機器システムのことです。
「障がい者の機能・形態障がい、能力障がいおよび社会的不利の防止・代償・軽減または中和のために特別に作られたか、もしくは既製品として存在するもの」をいいます。
高齢者と障がい者はイコールではありませんが、高齢になると人は身体機能が全般的に低下するため、それぞれの障がいと関連して対応を考えることができます。
高齢者が使用しているリハビリ機器の主なものには、まず、杖、歩行器や車椅子、補聴器など、歩行や聴力のような身体機能を補助するための機器があります。
また、運動療法に利用する平行棒やステップ台、筋力トレーニングのための各機器や、ストレッチに利用するマットやボールなどの用具、そして運動療法が実際に効果をもたらしているかを判断するための検査・測定機器など、非常に多岐にわたるものがあるのです。
IoTが活用されたリハビリ機器には、エアロバイク型の有酸素トレーニング機器などがあります。
トレーニングする人のデータを入力して運動を行うと、負荷数、心拍数、走行距離などがすぐに目に見える数値やグラフになってモニターに表示されます。
運動療法を行っていても辛いだけで効果がよくわからない利用者にとっては、結果が目に見える形で表示されるため、楽しくトレーニングを行うことができるようになるのです。
介護スタッフにとっても、大勢の利用者にトレーニングの指導を行ったり、運動結果のデータをレポートしたりするといった負担がかなり軽減されるため、業務の改善にもつながっています。
IoTリハビリ機器は利用者にも介護スタッフにもメリットが大きく、おすすめのリハビリ機器なのです。
参考:障害保健福祉情報システム「リハビリテーション機器の用語と分類」
では、実際にIoTのリハビリ機器が介護施設で役立った事例を紹介しましょう。
株式会社Moff(モフ)が、高齢者の介護予防のために提供しているIoTサービスが「モフトレ」というウェアラブルデバイスです。
「Moff Band(モフバンド)」と呼ばれるカラフルなバンド状の機器を手足に装着してトレーニングを行います。
モフバンドには動きを検知する機能があり、もともとは身体を動かして遊ぶゲームを楽しむためのおもちゃであったそうです。
このおもちゃを高齢者のトレーニング向けに開発したのが「モフトレ」です。
実際に、多くの介護施設ではレクリエーションやリハビリテーションの一環として身体を動かすプログラムを行なっていますが、高齢者には自分が今どの程度身体を動かせているかを客観的に判断することが難しいのです。
そのため、目一杯腕を高く上げているつもりの高齢者の腕が、実はほとんど上に上がっていないということもよくあります。
限られた時間の中で、介護スタッフが高齢者たちの機能訓練に役立つ個別指導を行うのは難しいのが現状です。
そこで、モフトレを利用すると、専用のアプリと連動することでタブレットなどのモニターを通して自分の動きを把握したり、運動の達成度を見たりすることができるようになります。
自分の成長記録が目に見えることで、利用者は大きなやりがいを感じることができるようになりました。
次回のトレーニングが楽しみになり、もっといろいろなプログラムを増やしてほしいという要望も増えたそうです。
介護スタッフにとっても結果のレポートが自動的にクラウド上のデータベースと連携していくため、日々のレポーティング業務から解放されることにつながりました。
参考:情報通信研究機構「楽しみながらリハビリできるIoT介護予防プログラム「モフトレ」」
IoTのリハビリ機器を活用することでのメリットは大きいですが、注意しなければならない点もあります。
どんなことがメリットで、どんなことが注意点としてあげられるでしょうか。
メリットは、利用者についての膨大なデータを正確に収集して管理し、利用することができる点です。
状況に応じてそのデータの処理を自動化することもできるので、業務が大幅に効率化できます。
それに、業務が自動化されていれば単純な人為的ミスが起きなくなるのも大きなメリットです。
毎日の単純なレポート、報告業務などは、現場の介護スタッフにとって大きな負担になっている代表的な業務ですので、その負担が軽減され、別の仕事に注力できるのは最大のメリットでしょう。
その他のメリットとしては、その現場に居合わせなくてもインターネットを閲覧できるデバイスさえ携帯していれば、いつでも機械の稼働状況などを見て把握することができる点です。
利用者側にとっても、介護スタッフが利用者の状況をデータから判断し、どのようなメニューを組めば効果的に運動機能を伸ばせるかを提案することができるようになれば、身体機能の向上もより大きくなるためメリットは大きいでしょう。
また、連携している医療現場がある場合、データを共有して利用することで、より適切な診断ができるようになるはずです。
IoTの技術はまだ発展途上ですし、機器や連携するプログラムにバグがある可能性もあります。
それに、故障やネットワークのダウンが起こった場合には、IoTを利用していなかった時代よりも大きな損害が起きる可能性が高いでしょう。
つまり、IoTの技術に絶大な信頼を置いて事業を運営していくことは、それが失われた時のリスクが非常に大きいものとなるのです。
IoTを利用することには大きなメリットがありますが、利用する人間側がそれぞれ長年蓄積してきたノウハウや経験も、同時に大切にしていくべきものでしょう。
また、インターネットの弱点であるハッキングやサイバー攻撃の被害に遭えば、重大な情報の漏洩が起こる危険もあります。
そしてもう1つ、これはシステムを利用する側の問題となりますが、活用している介護スタッフのノウハウが適切に継承されなかった場合に、その後の事業に問題が生じる場合があることです。
この引き継ぎ作業は次のスタッフがどんなに優秀であろうと軽視せず、その有用性や意義についてもしっかりと申し送り、後継者に何かアイデアがあればプラスしてより良い活用法を形作っていくべきでしょう。
では、これから介護施設に適したおすすめIoTリハビリ機器を3点紹介します。
とても良いリハビリ機器であっても取り入れにくいものでは意味がないため、「料金」「手軽さ」「効果」の3つの要素に着目して選定しました。
※モフトレ公式HPより引用
既に前述しましたが、介護施設でも非常に手軽に取り入れられてメリットも大きいIoTリハビリサービスの代表といえば、株式会社Moff・株式会社三菱総合研究所・株式会社早稲田エルダリーヘルス事業団の3社が協力して提供している「モフトレ」です。
腕や足にコンパクトなウェアラブルデバイス・モフバンドを装着するだけなので、利用者にとっても特別なリハビリ機器を利用しているという精神的な負担がありません。
ゲーム感覚でリハビリに取り組み、リアルタイムでその成果を可視化してくれるので、利用者のリハビリに対するモチベーションを上げるのに役立ちます。
機能訓練専門のスタッフが不在でも、使い方さえわかればリハビリを行うことが可能です。
リハビリ履歴は自動的に記録され、すぐに利用者にフィードバックされますし、リハビリのプログラムも随時更新されるので飽きずに取り組むことができます。
初期費用と月額利用料がかかりますが、施設の規模に関わらず同じ料金で利用できます。
料金・手軽さ・効果のどれをとっても導入しやすいIoTリハビリサービスといえそうです。
※cocoroe公式HPより引用
株式会社安川電機からは「CoCoroeシリーズ」というリハビリ装置のラインナップが提供されています。
その中で法人向けの製品である足首アシスト装置「CoCoroe AAD」は、歩行時の足関節の底屈・背屈をアシストするものです。
歩行の介助ができない足関節をサポートしてくれるのが大きな特長となっています。
モニタリング用アプリを使えば、歩行データや訓練結果をスマホやパソコンで閲覧することが可能です。
高齢者は歩行能力が衰えてくることが多いので、足首に問題がある高齢者の自立支援につながるかもしれません。
そのほかに、2つのリハビリ機器がシリーズ展開されています。
上肢リハビリ装置の「CoCoroe AR2」は、上肢運動機能障害を持つ人を対象にした機器で、上肢の自動運動をサポートし、反復訓練を行うものです。
前腕回内回外リハビリ装置の「CoCoroe PR2」は、前腕回内・回外運動機能障害を持つ人を対象としており、前腕の自動運動をサポート、適切な反復訓練を行います。
いずれもオープン価格で販売されていますが、レンタルでの利用も可能となっています。
※リハまる公式HPより引用
「リハまる」は株式会社テクリコが提供しているリハビリサービスです。
なんとリハビリに仮想現実・複合現実と呼ばれるMR・VRを取り入れ、古めかしくつまらない単純作業と思われがちなリハビリに、ゲーム感覚で取り組むことができるようにしました。
リハビリを行うときにHMDデバイスを装着し、デバイス越しに見える世界で課題に取り組みます。
中には最先端の技術を使ったリハビリに尻込みする人もいるようですが、多くの利用者が、机の上での単調なリハビリと違い、楽しくリハビリに取り組むことができたとアンケートで回答しています。
もちろん、通常のリハビリに比べて効果も高いという結果が出ています。
リハビリデータは自動的に記録され、視線の動きも記録されているので後で見直すことも可能です。
医学界からも非常に注目されています。
導入を考える場合には、問い合わせをすると担当者が来て商品説明やデモンストレーションなども行ってくれます。
関連記事 :えっ!?介護現場にVR?最新活用方法を徹底解説!
最先端の技術を取り入れたIoTリハビリ機器が、次々と登場しています。
個人向けのものから介護施設で大きな効力を発揮するものまでさまざまですが、それらの大きな特徴は、リハビリデータを自動的に記録してフィードバックに利用したり、報告業務を効率化したりできるところではないでしょうか。
その機能のおかげで、リハビリを行う利用者のモチベーションが上がり、介護スタッフの負担が減るのなら、メリットは非常に大きいといえるでしょう。
今後は高齢化が進むためさらに介護業界の負担が重くなることを考慮すると、いつか何かしらの力を借りることになります。
これなら導入できそうだというものがあれば、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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