介護施設の経営・運営改善介護現場の声・悩み
老老介護と認認介護って聞いたことあるけど、なんとなくは理解している。
言葉の定義を整理したうえで対処法が知りたい!
このように思っていらっしゃる方へおすすめです。
この記事では、老老介護・認介護の違いに加えて、問題になっている理由、今からできる対処方法を解説していきます。
記事を読むことで、今からできる対処法が得られます。
ぜひ参考にしてみてください。
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口コミランキングを見る老老介護とは「高齢者の介護を高齢者が行うこと」です。
65歳以上の夫婦・親子・兄弟において、どちらかが介護される側という状況を指します。
また、75歳以上となる組み合わせの場合は「超老老介護」といい、負担がさらに大きくなる深刻な状況です。
老老介護は、介護が必要になったときには配偶者や子どももすでに高齢者になっているという状況により起こっています。
また老老介護は、少子高齢化にともない年々増加傾向にあります。
出生数と高齢者の数が反比例し、高齢者が増え続けていくという状況です。
厚生労働省によって2019年に行われた調査によると、要介護者がいる世帯で65歳以上の老老介護、超老老介護となる割合は92.8%という結果が判明しました。
2060年には国民の2.5人に1人が高齢者となる見通しのため、老老介護はますます増えていくでしょう。
図1:要介護者と同居の主な介護者の年齢組み合わせの割合の年次推移
また、要介護者と介護者の続柄をみていくと、54.4%が同居しています。
同居しているなかで、要介護者が配偶者の割合が23.8%ともっとも多く、次いで要介護者の子どもが20.7%という結果が判明しました。
図2:要介護者等との続柄別主な介護者の構成割合
老老介護と認認介護の違いは「認知症を発症しているか」どうかです。
認認介護は介護者と要介護者が、お互いに認知症を発症している介護状態を指します。
認知症を発症している人は2012年時点では65歳以上の約7人に1人でしたが、2025年では約5人に1人となる予測です。
少子高齢化問題にともなって、認認介護は今後さらに増えていくと推測できるでしょう。
また、認認介護の場合、自身が認知症であることを認識できていないケースがあります。
そのため、表に現れていない認認介護者も多いことが推測できます。
図3 65歳以上の認知症患者の推定者と推定有病率
老老介護・認認介護で問題になっていることは、介護による身体的負担と精神的負担が蓄積して起こる共倒れです。
介護は入浴・排泄・移動介助など身体的負担に加えて、介護にかかわる時間が増えることによって交流の機会が減り、ストレスを抱えてしまう傾向にあります。
高齢者の弱った足腰には介護による身体的負担はとくに大きいため、介護者・要介護者ともにケガに発展する可能性が高いです。
また、交流の機会が減ることで、リフレッシュする機会が減りストレスとなります。
次第に孤立状態となって外部からの刺激がなくなると、介護うつに発展する可能性があります。
そのため、さらに介護が困難になるという悪循環に陥ってしまうのです。
日本の家庭環境や社会情勢の変化によって、介護状況も変化してきました。
家庭環境の変化で問題視されているのは核家族化です。
子どもたちが家から離れて夫婦のみの世帯が増えたことで、介護が必要になったときには夫婦ともに高齢になっていることで、老老介護状態になってしまいます。
また、老老介護・認認介護が増えた原因は、社会情勢の変化も関係しています。
ここからは、社会情勢の変化が原因になっていることについてみていきましょう。
少子高齢化問題によって、若い世代の介護者が年々減少しています。
若い介護者が減少しているため、介護者の年齢が上がってしまうのです。
少子化の原因は若い世代が描く結婚イメージの変化・晩婚化の2点が挙げられるでしょう。
経済的に不安定な若者が増えたことで、若い世代が結婚に対してネガティブなイメージを持つようになったことも少子化の原因となっています。
収入が少ないことで結婚・出産を恐れてしまう、結婚したら自由がきかないといった理由から、結婚や出産にいたらないケースが増えました。
晩婚化では、女性の就業率が上昇したことも影響していると推測できます。
働く女性が増えて仕事にエネルギーを注ぐあまり、結婚を先送りにする女性が増えました。
晩婚ならば出産の機会もありますが、そのまま未婚になるケースもあります。
晩婚となると高齢出産になる可能性もあるため、出産をためらってしまうことも想定できます。
このような変化によって若者が減り、介護にかかわる介護職の人数にも影響しているといえるでしょう。
健康寿命とは、平均寿命から介護状態の期間を差し引いた期間のことです。
健康寿命と平均寿命の開きが少ないほど、日常生活を健康に過ごすことができることになります。
反対に健康寿命と平均寿命の開きが大きいほど介護状態が長くなるのです。
日本の平均寿命は以下の通りとなっています。
平均寿命 | 健康寿命 | |
男性 | 80歳 | 72歳 |
女性 | 87歳 | 74歳 |
平均 | 83歳 | 73歳 |
平均で見ると健康状態と平均寿命には10年の開きがあります。
つまり日本ではこの10年が介護状態となる期間といえるのです。
医療の発達によって、日本の平均寿命と健康寿命どちらも伸びてはいます。
しかし、健康寿命との差はなかなか縮まっていません。
健康寿命を伸ばすことで介護状態になる人が減っていくため、若い世代の健康意識が今後重要になってくるでしょう。
介護保険制度の現状にも老老介護・認認介護に関連する問題があります。
その問題とは、介護保険制度が想定している介護者のモデルが、介護において身体的負担・精神的負担に耐えられる人を想定しているからです。
この課題を介護保険サービスの一部と照らし合わせてみましょう。
部屋の掃除では、介護保険で対象となるのは要介護者がいる部屋のみです。
要介護者がいる部屋以外の掃除は介護者が行うしかありません。
料理では、介護者1人分しか介護保険の適用にならないため、かえって材料の調整など手間がかかってしまいます。
老老介護・認認介護で状態では、掃除や料理も負担の大きいものです。
老老介護・認認介護が増えていることを考慮すると、介護保険と介護現場問題のギャップを埋める補償内容としていけるのが、望ましいといえます。
老老介護・認認介護を減らすためには、まず介護を将来の自分事と捉えられることが重要です。
他人事として捉えたままだと、いずれ自分が老老介護や認認介護状態になったときに対応できません。
また、老老介護や認認介護を減らすために今の生活を工夫していくこと、将来の対策を考えることも大切です。
ここからは、老老介護・認認介護を減らすためにできることを解説していきます。
コミュニケーションを増やすことは、介護ストレスや介護うつのリスクを抑えるのに有効です。
その理由は、コミュニケーションが減ることで脳への刺激が減り、認知症を発症するリスクが高まるからです。
いざ介護状態となると、介護による負担で外出の機会が減り、孤立してしまう可能性もあります。
日頃からコミュニケーションをとることで、ストレス発散などリフレッシュ効果も期待できます。
また、親戚や家族はもちろん地域のコミュニティなど、人が集まる場所に積極的にかかわることで、いざというときに相談できる関係を築くこともできるでしょう。
コミュニケーション不足による認知症・介護リスクを回避するためにも、人間関係を大切にしていくことが重要です。
老老介護・認認介護を減らすためにも、家族で老後について話し合っておきましょう。
家族の誰かが要介護者になったときに、どう介護していくか?など対策を考えておくことが重要です。
老後の話し合いで検討したいポイントは以下の4つです。
介護に関わる制度を知って家族で話し合っておくと、介護に関する共通認識を持つことができます。
いざ介護が必要になったときでも、あわてず冷静に対応できるようになるため、元気なうちに老後について話し合う機会を作っておきましょう。
認知症を予防するためには、脳の働きを向上させる必要があります。
とくに脳トレには、認知機能を向上させる効果が研究によって明らかになっています。
そのなかのひとつ、研究によって脳の認知機能向上が認められたものが任天堂の「脳を鍛える大人のDSトレーニングシリーズ」です。
2014年東北大学加齢医学研究所の研究では、このゲームを4週間プレイしたことで、健康な若者、高齢者問わず認知機能が向上したという結果が判明しました。
また、イギリスのエクスター大学の研究でも、脳トレを行っている人ほど認知機能が向上することが判明しています。
この研究は50~93歳の高齢者を含む19,000人を対象に行われ、脳トレをしている人ほど、記憶力・注意力の向上に加えて、スピードや正確性が高いことが
わかりました。
脳トレに関わるクロスワードやクイズを定期的に行うことで、認知機能が向上し、認知症を発症するリスクを軽減できるといえます。
また、脳トレを誰かといっしょに楽しむことでコミュニケーションが生まれるきっかけにもなるでしょう。
認知症などによって判断能力がおとろえてしまった人の、貯金や不動産などの財産を守るために、成年後見制度があります。
成年後見人とは、家庭裁判所が対象となる人の財産を守るにふさわしいと判断し、選出した人のことです。
成年後見制度には、判断能力がおとろえたあとに利用する「法定後見制度」と判断能力がおとろえる前に利用する「任意後見制度」の2種類があります。
成年後見人によるトラブルのほとんどが、法定後見によって選出された人による、財産の不正受給や不正流入などのさまざまな問題です。
老老介護や認認介護の状態になると、トラブルの多い法定後見制度を利用することになる場合がほとんどです。
トラブルを起こさないためにも、判断力がおとろえる前に申請できる任意後見制度を活用するのがよいでしょう。
ここまで老老介護・認認介護について以下のことを解説してきました。
実際に老老介護・認認介護に自分がなった状態を一度考えてみることも大切です。
そうなったときに、家族や周囲に相談できる関係性を持てているか?介護に関わる制度やサービスについて理解しているか?と照らし合わせていくと、課題がはっきりと見えてくるでしょう。
介護は将来誰にでも起こり得る課題です。
なるべく健康なうちに先々のことを見据えて動いておくことで、老老介護・認認介護が抱える問題に対処できるようになるでしょう。
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