介護現場の声・悩み
介護をテーマにした映画って何があるだろう?おすすめを教えて欲しい!
このような疑問にお答えします。
高齢化社会の日本にとって、老いや介護はより身近な問題になりました。
介護にかかわる介護士にとっても理解を深め続けることは大切ですね。
いつもは介護する側から見ている介護も目線を変えると新しい発見があるかもしれません。
とは言え、忙しい毎日の中で本を読んだり、講演に出かけるなど時間を取るのは大変ですよね。
それに、堅苦しい内容だと脳も疲れてしまいます。
楽しみながら学ぶことも大切なので、映画はとてもおすすめです。
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近くのいい職場を探す実は、介護や認知症、老いを取り上げた映画は色々とあります。
介護や認知症を取り上げた映画と言うと悲しかったり、切ない映画を想像しませんか?実は私もそうでした。
思い切り泣きたい時は悲しい作品もいいけど、悲しい気持ちになりたくないこともありますよね。
特に介護の仕事をしていると、実際に毎日ご年配の利用者と関わるわけですから身近な問題として捉えてしまい、リアルな内容は辛くなることもあります。
実は介護や認知症を題材にした映画だからと言って、泣ける作品ばかりじゃないんです。
笑える作品や、勇気をくれる作品、前向きな作品など色々とあります。
今日はバラエティーに富んだ映画の紹介をします。
泣ける作品から、笑えるコメディーまで気分に合わせて見たい映画を見つけてくださいね。
ここからはおすすめ映画10選です。
2025年には認知症患者は700万人を越えると言われています。
(参照:https://info.ninchisho.net/archives/2666)
介護士としては、認知症のことを理解しておきたいものですね。
娘が親を撮影したドキュメンタリーだったり、普段私たちが介護士として接するのとは違う一面も見ることができます。
テレビディレクターの信友直子さんが、ふるさと呉市で暮らす老いた認知症の母親と、耳の遠い父親をありのまま撮り続けたドキュメンタリー映画です。
認知症の進んでいく母を取る続けることの苦悩と戦いながら撮影を続け、完成しました。
撮影当時、父親95歳、母親87歳とご高齢で、父親は「自分が介護をするから戻って来るな」と娘にいい、一人で介護をされていたそうです。
現在、老々介護をされている方も多く、介護ができなくなって施設へ入居されることも多くあります。
老々介護がどんなものなのか、娘から見た年おいた両親と言う目線も体験することができます。
元々ドキュメンタリーとしてテレビ放送された続編が映画になったので、テレビで見られた方もおられるかもしれません。
明るく元気なお母さんが、認知症が進むにつれ感情のまま泣いてしまったり、認知症を理解するためにも良い映画です。
漫画が原作で映画化された作品です。
涙あり、笑いあり、そして切なさあり。
たくさんの感情を引き出してくれる作品です。
漫画家の岡野雄一さんが、ご自身の体験談を元に描いたエッセイコミックが原作です。
作品は、夫の死をきっかけに認知症になってしまったペコロスの母について描かれています。
認知症介護の難しさや苦悩、辛さが描かれているのですが、優しさや温かさが感じられ、ユーモアも織り交ぜてストーリーが進んでいきます。
監督である森崎東さんは、撮影当時85歳だったそうです。
年齢を重ねた森崎東さんだからこそ出せた温かみなのかもしれません。
ちなみに、『ペコロス」とは『小さな玉ねぎ』と言う意味で、主人公ゆういちの禿げた頭のことを意味しているそうですよ。
毎日がアルツハイマーは監督である関口裕加さんが、アルツハイマー型認知症と診断された母親の介護を撮影したドキュメンタリーです。
いつ終わるか分からない介護の中で、母親が年を重ねると同じように娘も年を重ねていきます。
両股関節の痛みがひどくなった娘は入院して集中的にリハビリをするものの、要支援になってしまいます。
リアルな介護の現場を8年もの長期にわたって記録しています。
介護の問題を理解することができる作品です。
日本で開発された脳の活性化を試みるプログラムが海を渡ってアメリカの高齢者介護施設でも使われています。
この作品は、アメリカの高齢者介護施設で、読み書きや計算を利用した認知症改善を目指す『学習療法』のプログラムへの取り組みを追ったドキュメンタリーです。
計算や読み書きに取り組むことで、認知症の症状が改善し、おしゃれを楽しんだり、コミュニケーションを楽しむ姿が描かれています。
日本でも『学習療法』と取り入れている施設も多くあります。
根本的な治療法が今だ無い中で、実際に改善している様子を見ると希望を持って『学習療法』に取り組むことができますね。
介護の問題にフォーカスした作品や、介護士側から描かれている作品です。
そうそう!と共感できたり、これは映画だから出来るんだよ・・・。と突っ込んだり、介護士の立場から見るのも面白いですね。
元々はテレビドラマで放送していた『任侠ヘルパー』の映画です。
草なぎ剛さんが主人公を演じて話題になりましたね。
ヤクザと介護はまったく結びつくイメージがないし、ヤクザが介護!?とびっくりしてしまうかもしれません。
ですが『人情』について描かれている作品です。
貧困ビジネスの問題など、介護に関わる問題に切り込んで描かれています。
草なぎ剛さんが演じる主人公、翼彦一は元ヤクザで出所後に老人ホームで働くことになります。
そこで見たのは金を巻き上げられ、粗末な生活を強いられている老人たち。
翼彦一は、弱い老人たちを金儲けの道具のようにしか見ていない悪い奴らと戦います。
この映画で見てほしいポイントは『貧困』の老人たちです。
『貧困ビジネス』のようにお金を吸い取られていなくても老人の貧困はあります。
介護を受けるためにはお金がかかります。
施設に入ることが必要になって年金や生活保護で介護費を賄い、手元にはほとんど残らない生活をしている人たちも居ます。
弱い立場の人たちの味方でいたいものですね。
この映画はフランスとドイツが共同で制作した作品です。
舞台はパリ郊外で、5人の老人が主人公です。
昔から仲の良い5人ですが、1人が強制的に老人ホームへ入れられそうになったことをきっかけに世話人を雇い、5人で共同生活を始めることにしました。
その共同生活から生まれるドラマを描いています。
視野を広げるために、海外の老後について描かれている映画を見るのもいいですね。
国によって考えや価値観も違うものです。
それに介護士をしていると、つい介護する側の目線で物事を見てしまうことがあります。
たまには、介護される側の目線から描かれた映画を見て、マインドをリセットするのもいいですね。
主人公は新米介護福祉士です。
特にやりたいことも見つけられず、なんとなく介護福祉士になった大森圭。
専門学校卒業後は小規模多機能介護施設に勤めることになりました。
介護の仕事を通してやりがいや仕事の意味を見つけていきます。
実際の介護現場では余裕が無くなかなか一人ひとりと向き合うことができないこともあります。
新米介護士だったころのことを思い出したり、こんな風に感じて仕事をしたいなと思ったり・・・。
初心を思い出させてくれるかもしれません。
それと同時にガンバレ!と主人公の大森圭を応援したくなるかもしれません。
温かい気持ちになれる映画を集めました。
涙が止まらないと言うより、見た後にはじんわり心が温かくなるはずです。
介護なんて受けるものか!と、とても頑固な和紙職人の剛生は脳腫瘍で倒れて半身まひになりました。
介護が必要になった剛生の元にやって来たのはヨナと言う韓国からワーキングホリデーで来ている女性でした。
頑固な剛生と勝気なヨナは衝突ばかりですが、次第に剛生は心を開きます。
福井県と韓国・扶余(プヨ)が舞台になっていて、伝統を感じさせる風景がいっぱい出てきます。
主人公を演じる石倉三郎さんは、今回が初めての主役だそうです。
いつも味のある脇役さんがどんな主人公を演じているのかも楽しみですね。
この作品では介護を受け入れない頑固なところだけじゃなく、国が違い、文化が違う二人の衝突も描かれています。
現在日本ではベトナム、フィリピンなど色々な国出身のヘルパーが活躍しています。
そんな国際色豊かになった介護の世界についても描かれているところに注目です。
最強のふたりは2011年にフランスで制作された作品です。
脊髄損傷になった富豪と、その介護人になった貧困層の移民青年の交流を描いた作品です。
雇う側と雇われる側と言う立場でありながら、二人は友情を育んでいきます。
年齢・環境・好み、何を取っても違う二人がお互いを認めあって、心の変化していく過程を描いています。
この作品はヒューマン・コメディーなので悲しくなりすぎることなく、笑いあり、感動あり、幸福感に満ちた映画です。
前向きに進んでいく二人をみて、いっぱい元気をもらえる映画です。
この作品は本国フランスだけじゃなく、ヨーロッパでも大ヒットを飛ばしたんですよ。
どら焼き屋の店主と謎の老女との出会いから物語は始まります。
和菓子のあん作りを通じて物語は進んでいきます。
一生懸命生きる人々の姿や、相手を思いやる優しさが描かれていて、優しい気持ちになれる作品です。
年を取ったら何もできないのではなく、年をとっても『役割』を必要としているんだと考えさせられる映画です。人は役割があることでイキイキと暮らすことができるんですね。
樹木希林さんが老女・徳江を演じています。
徳江の友人役は市原悦子さんです。
二人の演技が作品にぐっと引き込んでくれますよ。
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