グループホームで研修を行うポイントとは｜介護士に必要な研修内容と仕事への理解

職員のために研修をしたいけれど、参加率がアップする方法ないかな？

高齢社会が進む中、グループホームの役割が年々重要になってきています。

実際に新規のグループホーム参入も多く、その中でスタッフの教育・研修に不安を抱えている管理者も少なくありません。

そこで本記事ではグループホームの役割や概要、そして働く人への研修をどのように行ったらいいのか詳しく解説しています。

これからグループホームで働く人やその管理を行う人におすすめの内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

グループホームって？「認知症高齢者のための介護施設」

グループホームとは、認知症の高齢者が集団で共同生活を送るための介護施設です。

「認知症対応型共同生活施設」とも呼ばれており、専門の職員の支援のもと生活します。

認知症を患っているとはいえ、家事などの生活周辺動作をできる人が多いため、可能な限り自身で行ってもらうところがポイントです。

家族の介護負担の軽減はもちろん、他の入所者とのふれあいや家事・生活動作による刺激が認知症の進行を緩やかにする効果も期待できます。

入居の条件やグループホームの部屋タイプなど詳しい内容は以下で説明します。

グループホームに入る条件などを細かく紹介

グループホームへの入居の条件は以下の通りです。

住民票に関しては管轄する市区町村により定めが違い、居住実績が必要な場合もあります。

自分の住み慣れた地域で生活してもらうことを前提としているため、同じ地区のグループホームである必要があるのです。

部屋のタイプは「ユニット型」と「サテライト型」の2種類

グループホームの居住スペースのタイプは「ユニット型」と「サテライト型」に分けられます。

「ユニット型」は最大9人を1つのユニット（少人数のグループ）として構成し、その中で共同生活を送ります。

1ユニットの定員が小規模な理由は、新しい人やものを覚えづらい認知症の方でも馴染みある関係を築きやすいからです。

大勢の人が行き交うような大きな施設と違い、ユニット型グループホームでは心穏やかに過ごす環境が整っています。

「サテライト型」はおおもとの本体住居とは別に、一人暮らしを行えるサテライト型の住居を備えているグループホームです。

本体住居でユニット型同様のサービスを受け、他の時間はサテライト型住居で過ごすこともできます。

サテライト型住居で過ごしていて困ったことがあれば、相談員・支援員へ相談することでいつでもサポートが受けられるのもポイントです。

今はユニット型をよくみるね。

モチベUP！グループホームで働く魅力の打ち出し方

老人ホームなどの介護施設と比較すると、グループホームの仕事の特徴・魅力は以下の3つがあげられます。

・認知症について理解を深められる
・生活支援をするにあたり自分の家事スキルも高められる
・家族のようにケアを行える

以下の詳細から、グループホームならではのやりがいを見つけてみましょう。

認知症について理解を深められる

介護系のグループホームでは認知症の診断が必須なので、必然的に認知症に対する理解を深めることができます。

認知症は医療や介護分野で働く以外にも関わる機会があり、場合によっては家族や知人誰にでも起こりうる疾患です。

認知症について理解を深めることは、認知症の人たちとの関わり方を根本的に変えることができます。

認知症の方とあなた双方にとって、よりストレスフリーな生活を送ることができるでしょう。

生活支援をするにあたり自分の家事スキルも高められる

グループホームで生活支援をすることで、あなた自身の家事スキルも高めることができます。

入居者の家事スキルを最大限に引き出しながらサポートを行うことは簡単なことではありません。

入居者自身で家事を遂行してもらうためには、その人の能力の把握やちょっとした手助けが必要です。

それを見極めていくうちに、自ずと自分の家事スキルが上がっているのに気づきます。

一人一人丁寧に接する時間がとりやすいグループホームならではのメリットと言えるでしょう。

家族のようにケアを行える

グループホームは1日がゆったりと流れ、一人一人と接する時間を長くとりやすいため、家族のように密に接することができます。

老人ホームや1日型のデイサービスなどの介護施設ではスケジュール管理やマニュアルが厳しく、細かいところまで気が回りません。

一人一人と向き合い自立を促す支援は、まるで家族と過ごすようなかけがえのない時間と感じる人も多いです。

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グループホームでの仕事内容を、おさらいしよう

グループホームで働くスタッフ向けの研修を行う時に、整理しておきたい仕事内容は以下の通りです。

グループホームの管理者として研修やオリエンテーションをする場面で必ず必要な知識となります。

一つ一つ細かくチェックしておきましょう。

生活援助

グループホームにおける生活援助で大切なポイントは、「手を出しすぎない」ことです。

入居者と職員が一緒に生活を送っているため、家事などの生活動作も入居者自身で行えます。

どうしても難しい時に手を差し伸べて助け合う、というスタンスで見守る必要があります。

長い共同生活を送るためには、入居者に役割を与えて自立を促すことが重要です。

身体介護

介護度が高く自分で食事や入浴ができない入居者には、身体介護を行う必要があります。

生活援助同様できるだけ自分でやってもらうことが大切ですが、同時に転倒防止などのリスク管理は必須です。

介護度に囚われ過ぎず、一人一人向き合い確認をしながら身体介護を行うと安全にその入居者の能力を引き出せるでしょう。

入居者の健康管理

認知症に限らず高齢者は体調が変化しやすいため、不調などないか健康管理を行うことも重要な仕事です。

バイタルチェックはもちろんのこと、一人一人と向き合うことで体調の変化に気づくことも多くあります。

食事による栄養管理やレクリエーション等による心身機能の向上も重要な要素で、専門職と連携をとって取り組む必要があります。

不調が合った場合の対処をフロー化して、対応の方法を共有できるとより安全性が高まるでしょう。

認知症の進行緩和

認知症の進行を緩やかにするための具体的な対処法の例は以下の通りです。

全てを入居者一人でやってもらうのではなく、できないところはスタッフがサポートすることも継続するコツ。

誰かと一緒にやることで物事の楽しさに触れることもできるため、職員が上手に間を取り持つことができるといいですね。

みんなが楽しく生活できる介護職員になってほしいな！

グループホームでやるべき研修4つ

グループホームで働くスタッフへ向けた研修は以下の4つが必須ポイント。

グループホームで働くスタッフに研修を行うことは、入居者の安全を守り施設の健全化を保つために必要な義務と言えるでしょう。

記録の付け方について

日々の記録を付けることは、重要なゆえによりストレスになる作業の一つです。

記録を共有することで安全により能動的にサポートできます。

記録の方法は様々ですが、以下の理由から介護ソフトの導入がおすすめです。

まずはお試しでいくつか使ってみて、実際に使う現場スタッフと共にどの介護ソフトを活用するのか決めるといいでしょう。

認知症についての理解を深める

認知症についての理解を深めるための研修として、月額制のアカデミーツールの利用もおすすめです。

認知症は馴染みのある言葉ではあるが、実際に勉強して理解しようとすると難しく感じる人も多いでしょう。

また医学分野は日進月歩であり、認知症も例外ではありません。

認知症についての知識をアップデートするためには、専門家のサポートを受けるのが1番の近道です。

費用はかかりますが、より効率よく認知症のスペシャリストを育成することができるでしょう。

みんなが出たくなる研修にしよう

プライバシーの保護の取り組み

プライバシーの保護は介護業界でも問題となるケースが多い事案の一つで、それを遵守するための研修が必要です。

介護分野で特に気をつけなければならないプライバシー保護のための制度は以下の通り。

・個人情報保護法

・医療・介護事業者における個人情報の取り扱いのためのガイドライン

・社会福祉法および介護福祉法

特に入浴や排泄などは個人の尊厳に関わる重要な部分なので、各入居者のプライバシーを確保した支援を行う必要があります。

またスタッフ間で個人を特定するような会話をしてしまうケースもよくあり注意が必要です。

仕事に必要な情報は共有する必要があるが、その取り扱いにも十分に注意をしておきましょう。

身体拘束の排除

昔はよくみられた身体拘束をなくしていく取り組みも大切です。

そのためには身体拘束をしてきた理由や身体拘束によるデメリット、代替案の提示が必要となります。

世間一般的にも入居者の尊厳を守るために身体拘束を排除していく流れとなっており、場合によっては法律によって厳しく罰せられることもあります。

家族とのトラブルのもとにもなりやすいため、身体拘束に頼らない介護サポートの充実が研修の課題となるでしょう。

グループホームの研修に役立つシートを無料配布中

グループホームの概要や働く人向けの研修内容について解説しました。

2024年度からは無資格の介護職員を対象に、認知症介護基礎研修の義務化が通達されています。

つまりグループホームで働くにあたってより良いサービスを提供するには、院内・院外での研修が必須ということ。

研修内容も盛りだくさんで、なかなか知識として頭に入れるのが苦手な方におすすめなのが「介護のコミミ」オリジナル研修記録シートです。

実際にケアプラン作成の専門家であるケアマネジャーが研修記録として使用したシートを今なら無料でダウンロードできます。

スッキリしたレイアウトでまとめやすくなっておりますので、ぜひ試してみてくださいね。介護研修を主催する側と受ける側どちらにも、強い味方となってくれます。