公開日:2021/08/11
経営・運営
「操作が難しそうだしお金もかかりそう」
「どのように面談すればいいのかわからない」
「そもそも、パソコンがちょっと」
介護の現場ではこのように考えている人が多くいます。
コロナ禍で人と人との接触を極力避けて生活することが求められるなか、注目されているのが、介護施設に暮らす高齢者と家族のあいだの面談をオンラインで行う取り組みです。
利用者と家族は、直接の面談ができないあいだに認知症などの症状が進んでしまうことや、施設内の現状を把握できないことなど、さまざまな不安を抱えています。
オンライン面談はそれらを解決するのに有効な方法です。
しかし、通信機器を使うことから上記のように様々な悩みが生まれます。
この記事では、厚生労働省などの情報をもとに、オンライン面談の始め方や、メリット・デメリット、おすすめ面談ツールの比較などについて紹介します。
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家族や知人との面談は、介護施設利用者の大きな楽しみです。
人と会話したり、触れ合ったりすることによって、ストレスが解消され、心身に良い刺激が与えられます。
家族にとっても、利用者がどのように生活しているかを知ることができる貴重な機会です。
施設の雰囲気を感じ、職員やほかの利用者と雑談をすることで、利用者がどのような環境で生活しているかをチェックすることもできます。
一方で、外部から施設内に人が入ることによって、感染症のリスクはどうしても高まります。
高齢者は体調を崩すことが命に関わるケースも多く、介護施設では集団感染が起きないように気を配らなければなりません。
オンライン面談は、外部との直接的な接触を断つことで病気感染のリスクを減らしながら、顔を見て会話をするという面談の利点を取り入れることができる方法です。
まず、PCやタブレット、スマホにオンライン面談で使える通信アプリをインストールして、アカウントを作成。端末にマイクやカメラが内蔵されていない場合は、別途用意しなければなりません。
介護施設と家族、知人、利用者などが互いのアカウントを登録し、面談当日にそれぞれの場所からネットワークにつないで、映像と音声でやり取りを行います。
1対1だけでなく複数人での会話も可能です。
また、事前に収録した映像を見る方法もあります。
オンライン面談は、コロナ禍による感染症防止の観点だけでなく、家族が遠方にいて頻繁に施設に足を運べない場合などにも最適な方法です。
より便利に利用するためにも、導入する前にオンライン面談の特徴を把握しておきましょう。
ここからは、オンライン面談のメリットとデメリットについて紹介していきます。
オンライン面談の最大のメリットは、顔を見て会話をすることで、家族に会えないストレスを解消できる点です。
コロナ禍では、外部からの来訪が禁止され、施設内で集まって行うイベントなども開催されずにストレスを溜めている利用者が多くいます。
オンライン面談はこうしたストレスの軽減に有効です。
また、オンライン面談は、日々の業務で使っている通信端末を使って行うことができ、アプリの多くは無料でインストールできるため、初期費用がほとんどかかりません。
費用がかかる場合でも、国が行う補助制度を利用することができます。
厚生労働省老健局では、介護施設でオンライン面談を行う際に必要な経費(Wi-Fi購入、設置費など)について、地域医療介護総合確保基金のICT導入支援事業の対象とすると自治体に対して通達しています。
さらに、同事業を利用して導入したタブレット端末などのハードウェアは、オンライン面談への使用が可能です。
地域医療介護総合確保基金は、国ではなく都道府県や市町村に申請を行います。
オンライン面談のデメリットのひとつは、オンライン通信に不慣れな人にとって準備や動作が難しい点です。
家庭にWi-Fi環境がない家族や、通信端末を使い慣れていない介護職員には十分な説明が必要でしょう。
利用者やその家族、職員向けの面談マニュアルを作成しておくとスムーズに進めることができます。
パソコンを使い慣れていない介護職員が担当することも考え、利用の流れを細かく図解し、通信トラブルの際の対処法についても触れたマニュアルがあると便利です。
また、ほかの利用者に会話が聞こえないようにプライバシーの配慮も必要です。
私的な会話の場に施設職員やケアマネジャーが付きそうことに対し、個人情報保護の点から家族に同意を取っておいたほうが良いでしょう。
オンライン面談に使うアカウントを作成する際にも利用者の同意が必要です。
どれだけセキュリティ対策に力を入れても、リスクを完全になくすことはできません。
情報が漏えいする可能性も視野に入れ、念には念を入れて対策を行いましょう。
オンライン面談には「施設内にある複数の部屋をつなぐ方法」「自宅と施設をつなぐ方法」「事前録画を見てもらう方法」の3つがあります。
それぞれを利用する方法と、考えられるメリット・デメリットについて紹介します。
施設内の別室と利用者の部屋をつなぐオンライン面談は、家族に施設まで来てもらい、施設の端末やインターネット環境を利用して行います。
Wi-Fi環境が整っていない家庭や、アカウントの登録、端末の操作に自信がない家族にとってメリットの大きい方法です。
一方で、施設内に専用の部屋を設けなければならず、感染症予防の厳格な対策をしなければならない点はデメリットと言えるでしょう。
利用者に加え、端末操作に自信のない家族をサポートしなければならないとなると人手が必要です。
また、利用者や家族から「せっかく近くにいるのだから一目だけでも会いたい」と要望を受ける可能性もあります。
介護職員の視点から考えると、通常以外の業務が増えてしまうおそれがあります。
利用者は施設から、家族は自宅から、オンライン面談ツールを使って通信する方法です。
家族は施設に足を運ぶ必要がなく、施設は利用者のサポートだけに徹することができる点がメリットと言えるでしょう。
一方で、パソコンなど端末の操作に不慣れな家族の場合、面談をスムーズに行えない可能性があります。
通信不良により面談自体が中止になってしまうと、利用者は大きなショックを受けてしまいます。
こうした場合、介護職員やケアマネジャーなど現場の担当者は利用者の精神面のケアをする必要があります。
利用者が映っている動画を撮影し、家族や知人に見てもらう方法では、利用者の自然な姿を見ることができる点が利点です。
施設の雰囲気を含めた生活環境なども合わせて確認することができます。
一方で、動画を一方的に見るだけなので、双方向の交流ができない点はデメリットになるでしょう。
また、撮影や動画のアップロードに手間がかかったり、自室以外で撮影する場合は、ほかの利用者が映りこまないように配慮したりしなければなりません。
オンライン面談では、通信端末にオンライン面談に使うアプリをインストールし、そのアプリの機能を使って通信するため、パソコン、タブレット、スマホなどの通信端末が必要です。
パソコンやタブレットがない場合は、通常使っているスマホがあればそれで事足ります。
通信端末が一切ない場合は、格安スマホや格安タブレットなど必要最低限の通信ができる端末を購入しましょう。
タブレットのなかには2万円以下で購入できるものもあるので、大きな画面が良い人は検討するとよいでしょう。
動画や音声のやり取りには、多くのデータ通信量を必要とします。
契約しているデータ通信のプランを確認し、途中で通信制限がかかって速度が遅くならないように準備しておきましょう。
オンライン面談をする際には、安定したインターネット環境がとても大切です。
家族の顔や声をきちんと見聞きできるように、環境を整えておきましょう。
通常は、通信端末に内蔵されたカメラやマイクを使って映像と音声を届けますが、内蔵されていない機種の場合は外付けのカメラとマイクを購入しなければなりません。
カメラとマイクの接続テストも事前に済ませておきましょう。
外付けのカメラはマイクを内蔵しているものが多いです。
ロジクールやエレコムなどの有名メーカーの商品でも2000~3000円程度で手に入れることができます。
オンライン面談に利用できるツールは複数あり、どれも甲乙つけがたいものです。
どれを利用すればよいか判断するのが難しいと感じる人も多いでしょう。
ここからは、オンライン面談ツールを選ぶ際に気をつけたいポイントについて紹介します。
高齢者やITツールに疎い人にとって、使いやすいツールであることは最も大事なポイントです。
オンライン面談を行うまでには、準備段階としてツールのインストール、アカウント作成、登録など、さまざまなステップがあります。
途中で挫折してしまわないためにも、操作性を重視し、一目見てどこをチェックすればよいかわかるようなデザインのものを選ぶとよいでしょう。
普段から使い慣れているITツールがあれば、それを活用するのもひとつの方法です。
面会中に接続が途切れたり、タイムラグが発生したりすると「双方向の会話がスムーズにいかない」「映像が途切れて様子がわからない」などのトラブルが起きてしまい、せっかくの面談が台無しです。
心置きなく面会をするためにも、通信環境をチェックして万全の環境を整えておきましょう。
自宅とつないでオンライン面談を行う場合は、施設側だけでなく、自宅の通信環境も重要です。
また、多くの人が一度に接続すると通信速度が落ちてしまう可能性があるので、施設側のスケジュール調整を行って多くの人の面談が重ならないようにしておきましょう。
オンライン面談で利用できるITツールには、一部機能だけ無料で、すべての機能を使うためには有料版の購入が必要なものがあります。
有料版は品質が良くさまざまな機能を使うことができますが、本当に使いたい機能が含まれているかどうかを見極めることが大切です。
無料版は使用が制限されますが、そのなかに利用したい機能が含まれていれば無料版で十分に事足りるということになります。
ITツールを選ぶ際には、かかるコストと利用できる機能、今後利用する回数などを吟味して選ぶとよいでしょう。
操作性、通信の安定性、費用対効果の面から、オンライン面談に利用しやすいITツールを紹介します。
通信アプリとして人気が高いツールなので「聞いたことがある」「使ったことがある」というツールも多いはず。
実際に介護施設でのオンライン面談に利用されているものもあります。
リモートワークで有名になった「Zoom」は、複数人でのWeb会議が可能なITツールです。
Zoom専用ソフトをダウンロードして使用します。作成した「ミーティング」に参加者を招待する形で、オンライン面談を行うことが可能です。
Zoomの強みは安定した通信環境です。
独自の映像圧縮技術を用いているため、少ない通信量で通信を行うことができます。
無料版で参加できるのは100人までで、時間制限は40分です。サポートは有料版でしか利用できませんが、アカウントの作成などに必要な手順も少なく、サポートが必要な場面は少ないと考えられます。
40分という時間も、オンライン面談には十分な時間ではないでしょうか。
パソコン、タブレット、スマホのいずれでも利用可能です。
Skypeは、ビデオ通話、音声通話、テキストでのチャットを行えるITツールです。
ほとんどの機能を無料で使うことができるため、費用対効果の高いツールと言えるでしょう。
有料版でしか使えない機能は「固定電話、携帯電話、国際電話などへの架電」「留守番電話機能」「ショートメール送信」で、オンライン面談にはいずれも不要です。
ビデオ通話は最大で10人まで可能。
Skypeを利用している人同士の通話は通信量のみで追加料金はかかりません。
Skypeのもうひとつの特徴は、相手がオフラインのときに、ビデオメッセージを送れることです。
面談の時間が合わず通話が難しいときなどに、この機能が役立つでしょう。
Skype専用ソフトをパソコン、タブレット、スマホのいずれかにインストールし、アカウントを作成して利用します。
メッセージアプリ「LINE」のビデオ通話を使った方法です。
NTTドコモモバイル社会研究所が2019年に行なった「一般向けモバイル動向調査」によると、LINEの利用率は66.8%と高く、70代の3割超、60代の5割超が使用していることがわかっています。
既にアプリをインストールしているなら、施設のアカウントを友達登録するだけで簡単につながることができ、通信料のみで利用することが可能です。
スマホのほかに、パソコンやタブレットにもアプリをインストールすることができ、新しい端末を用意する必要がありません。
施設職員、利用者、家族が使いやすく、導入しやすい方法だと言えるでしょう。
通話の安定性は、ZoomやSkypeに比べるとやや劣ります。
通信環境の良いところで利用するようにしましょう。
事前に撮影した動画を見てもらうタイプのオンライン面談には「YouTube」が便利です。
YouTubeには「限定公開」という機能があり、これを使うことでURLを知っている人だけに動画を見てもらうことができます。
撮影した動画をアップロードするときに、プライバシー設定から公開範囲を決め、URLを対象の人に送りましょう。
YouTubeを視聴するだけであれば、アカウントの作成は必要ありません。
専用のアプリをダウンロードする方法もありますが、アプリをダウンロードせず、ブラウザから見る方法もあります。
一方で、動画をアップロードする施設側はアカウントの作成が必要です。
動画の撮影や編集は、スマホの録画機能で行うこともできます。
いずれも、パソコン、タブレット、スマホで利用可能です。
「Google Duo 」はGoogleが提供するITツールで、ビデオ通話をオンライン面談に活用することができます。
有料版は用意されておらず、データ通信料のみで時間の制限なくビデオ通話を行うことが可能です。
時間を気にせずにオンライン面談を行いたい場合に適しています。
録画や画面共有、通話中のテキストチャットなどはできませんが、最大12人のビデオ通話と最長30秒間のビデオメモの送信が可能で、オンライン面談に使う範囲で不便はありません。
携帯電話の番号によるSMS認証を行えばすぐに利用でき、アカウント作成の手間がかからないため、ITツールに疎い人やアカウントをたくさん作りたくない人におすすめです。
専用のアプリをインストールし、パソコン、タブレット、スマホのいずれでも使うことができます。
介護施設に暮らす高齢者には、持病がある人や体力が落ちている人が多く、感染症の流行期には外部から病気のリスクを持ち込まないことが重要です。
コロナ禍をきっかけに始まったオンライン面談は、こうしたリスクを避けつつ、家族との交流を続けることができる新しい面談の形として、今後取り入れる介護施設が増えていくと考えられます。
オンライン面談を通じてコミュニケーションを取ることで、高齢者の精神的なストレスを解消することもできます。
自宅と施設をつなぐ面談、施設内の別室をつなぐ面談など、さまざまな方法が考えられるので、それぞれの介護施設や利用者に適した方法を検討して始めてみましょう。
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