介護現場の声・悩み
「コロナフレイルって聞いたことはあるけど、内容までは…」
「そもそもフレイルってなんのこと?」
このようにコロナフレイルという言葉を聞いたことがあっても、内容をよく知らないという人もいるのではないでしょうか。
世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス。
不要不急の外出を控えて三密を回避したり、手洗いやマスクの着用を徹底したりするなど、周りや自身の命を守るため新しい生活様式に取り組む人も多いでしょう。
このような状況下において、ウイルスの感染に加えて懸念されているのが高齢者の「コロナフレイル」です。
高齢者の健康と安全を守るためにも、コロナフレイルの概要についてきちんと理解を深めておくことが重要です。
そこで、この記事ではコロナフレイルの概要や兆候、チェックするための方法や今すぐ実践できる予防対策について紹介します。
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口コミランキングを見る介護現場などで見聞きすることも多い「コロナフレイル」という単語。
一体、コロナフレイルとはどのようなものなのでしょうか。
コロナフレイルとは、新型コロナウイルス感染症の予防対策の一環として外出自粛を続けた結果、一気に老化が進む現象のことをいいます。
新型コロナウイルスの影響により、不要不急の外出自粛を呼びかける地域も多くみられます。
今まで楽しんでいた友人との交流やサークル活動への参加など、高齢者は多くのシーンで我慢を強いられているのです。
コロナフレイルはこうした自粛生活により、今までのような社会参加ができなくなったり、家に閉じこもりがちになったりすることで、体力や気力が低下してしまう状態を指します。
新型コロナウイルスの流行前まで元気に活動していた人は反動が大きく、コロナフレイルに陥るリスクも高いとされています。
自宅にいる時間が長くなった高齢者は新型コロナウイルスへの感染以外にも、こうしたコロナフレイルの危険性にさらされているのです。
そもそもフレイルとは、日本語で「虚弱」という意味があります。
高齢期における病気や老化などの影響によって、心身の活力や生活機能が徐々に低下し、将来要介護状態となるリスクが高い状態をいいます。
つまり、フレイルとは要介護状態の前段階のことなのです。
生活機能の自立度が高い「健康」と、日常生活動作に問題が生じる「要介護状態」の中間的な段階といえるでしょう。
東京都福祉保健局のホームページに掲載されている調査結果によると、65歳以上の高齢者の20~25%がフレイルであるとしています。
調査結果には男女差や地域差がみられるものの、年齢が高くなるほどフレイルが増える傾向にあるとされており、高齢者は注意が必要といえるでしょう。
生活機能の加齢変化は個人差があるものの、大きく4つのパターンに分類できるという記載があります。
1つ目のパターンは、「65歳の時点でフレイルになっている」もの、2つ目のパターンは「65歳の時点では生活機能は高いにも関わらず、その後急速に低下し75歳ごろにはフレイルになる」ものです。
3つ目のパターンは「80歳ごろまで生活機能が高いものの、その後徐々に低下し始めて85歳以降フレイルになる」もの、4つ目のパターンは「高齢期を通して生活機能が保たれ、90歳の時点でもフレイルではない」というものです。
フレイルは個人差こそあるものの加齢の影響を受けやすい傾向にあり、早期段階から注意する必要があるといえるでしょう。
※参考元:東京都福祉保健局「東京都介護予防・フレイル予防ポータル」
フレイルの状態かどうか判断するためには、まず基準を知る必要があります。
前提として、フレイルには身体的な側面の「フィジカル・フレイル」、精神的な側面の「メンタル・フレイル」、社会的な側面の「ソーシャル・フレイル」というものがあります。
フィジカル・フレイルの主な症状は体重の減少、身体活動や筋力の低下といったものです。
メンタル・フレイルでは不安や不眠、ソーシャル・フレイルでは社会的なつながりの欠如などが症状として挙げられます。
フレイルの具体的な症状は人によっても異なりますが、一般的には「元気が出ない」「何となく疲れやすい」「歩くのが遅くなる」といった兆候がみられます。
これらはフレイルの始まりとなる可能性があるため、症状に当てはまる場合は注意が必要になるでしょう。
なお、フレイルの診断基準としては、国立長寿医療研究センターが2020年に改訂した「日本版CHS基準(J-CHS基準)」というものがあります。
これは、国際的にフレイルの評価として多く用いられているCHS基準をもとに、日本人の高齢者に合うように指標を修正したものです。
主に「体重減少」「筋力低下」「疲労感」、「歩行速度」「身体活動」という5項目に分けられ、それぞれ評価基準が設けられています。
この基準を参考にすることで、フレイルのリスクを把握することができます。
※参考元:東京都福祉保健局「東京都介護予防・フレイル予防ポータル」
※参考元:国立長寿医療研究センター「フレイル研究部」
フレイルといっても、「実際にどのような問題が生じるのだろうか」と具体的なイメージがつかめない人もいるでしょう。
そこで、ここでは高齢者でフレイルになった人の事例を交えて、具体的な症状や生活への影響について確認していきましょう。
まずは80代女性のケースです。この女性は夫が他界し、一人暮らしをしています。
数年前に軽い脳梗塞を患ったものの、後遺症は左半身麻痺のみで自立した日常生活を送っていました。
週に2回は電車を利用してサークル活動や友人との会食を楽しむなど、積極的に外出していたようです。
ところが、新型コロナウイルスの流行により、こうした外出の機会が激減しました。
巣ごもり状態が続いて人と会話をする機会が減った結果、後遺症の痛みが増したり足腰が弱まったりするなどの症状が出てきたといいます。
その後、室内で転倒したりもの忘れが出始めるなど、一気に老け込んでしまいました。
70代女性のケースです。
この女性は新型コロナウイルスの流行前は、地域の集会に参加したり趣味のオカリナを楽しむため外出したりするなど、積極的に活動していました。
しかし、感染対策として外出を控えるようになり、自宅で過ごす時間が増えていったのです。自宅では編み物をして過ごすなど、長時間同じ姿勢を続けていることも多かったといいます。
こうした生活を続けた結果、徐々に足が痛み出したのです。
そのあと病院に行くと、医師から運動不足を指摘されました。
運動不足によって体の衰えが生じたことに、大きなショックを受けたといいます。
フレイルは早期からチェックを行い、対策を講じることが大切だとされています。
介護施設ですぐに取り組める予防方法について、詳しく見ていきましょう。
まずは「規則正しい生活を守る」ことです。
起床と就寝の時間をきちんと決め、夜更かしを避けるようにすることが重要になります。
日々の生活パターンを固定することで、身体のリズムを整えやすい状態に近付けられます。
また、ルーティンを決めて実行してもらうことも一案です。
毎日「これを行うと気分が上がる」と思えるものを決めて実行することで、気持ちにメリハリが生まれます。
加えて、「栄養バランスの整った食事にする」こともフレイルの予防につながります。
1日3食、しっかりと栄養バランスの良い食事をとれる状態にしましょう。
特にたんぱく質は意識的に摂取したい栄養素です。
たんぱく質の摂取量が少ないと、筋肉量が減少する原因になり得るため注意しましょう。
さらに、「活動量を増やす」という取り組みも効果的です。
新型コロナウイルスの感染対策を徹底しながら、日常生活のなかで適度な運動を行うようにしましょう。
人との距離を十分にとったうえで歩く、エレベーターではなく階段を使うなどの工夫によって活動量を増やせます。
外出せずとも、屋内で運動をすることも可能です。
テーブルに手をついてスクワットや足踏みをするだけでも運動になります。
それ以外にも、社会的なつながりを確保するために「オンラインを活用する」と良いでしょう。
人とのつながりが薄れることによる、認知機能の低下リスクが懸念されています。
携帯電話やパソコンに搭載されているカメラとマイクを使うことで、外出せずとも人と会話を楽しむことができます。
会話の機会を増やすことで、不安やストレスの軽減につなげられるでしょう。
参考:厚生労働省「食べて元気にフレイル予防」
参考:目黒区役所「新型コロナウイルス感染症予防対策によるフレイルにご注意ください」
高齢者は新型コロナウイルスへの感染だけではなく、コロナフレイルの状態に陥るリスクも懸念されています。
多くの高齢者と接することになる介護現場では、感染対策はもちろんコロナフレイルを未然に防ぐため工夫を行う必要があります。
定期的に診断基準をもとにフレイルのチェックを行い、変化を見逃さないようにしましょう。
また、食事の栄養バランスを見直したり、運動を促したりするなど、細かい配慮を心がけることが重要です。
オンラインを通じて会話をしたいという希望があれば、携帯電話やパソコンなどの設定を手伝う配慮も求められます。
高齢者の安全と健康を守るためにも、介護現場に従事する人は日常生活のなかで管理をしっかりと行いましょう。
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