介護職員初任者研修のオンライン受講を2027年に正式解禁へ

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厚生労働省は2026年3月31日、介護職員初任者研修の実施方法を見直す新たな方針を示しました。オンラインを活用した受講方法の拡大などを盛り込み、2027年4月から適用される予定です。

今回の見直しは、介護人材の確保を目的に、受講しやすい環境を整えることが狙いです。

オンライン受講は「拡大」、完全オンラインではない

まず重要な点として、今回の見直しは研修の全面オンライン化ではありません

初任者研修はこれまでも、

  • 通信学習(自宅学習)
  • 一部オンライン講義
  • 対面での実技演習

を組み合わせた形式で実施されてきました。特に、身体介護などの実技は対面が必須とされています。

今回の制度見直しでも、この原則は維持されており、実技科目は引き続き対面で行う必要があります

一方で、講義部分については、

  • オンライン(リアルタイム配信)
  • 録画視聴(オンデマンド)
  • 通信学習

といった方法の活用がより明確に認められる形になります。

コロナ特例を制度として整理

これまで、新型コロナの影響で、例外的にオンライン中心での受講が認められるケースがありました。

今回の見直しでは、

  • 特例としての運用 → 終了
  • オンライン活用 → 通常制度として整理

という位置づけに変わります。

つまり、「例外的にできていたこと」を、一定の条件のもとで正式な仕組みに組み込む対応です。

教育の質確保のための条件も明確化

厚労省の資料では、オンライン活用を進める一方で、教育の質を維持するための条件も示されています。

具体的には、

  • 受講者の出席状況を適切に確認する
  • 双方向のやり取り(質問機会など)を確保する
  • 理解度を確認する評価(テストなど)を実施する

といった対応が求められます。

これにより、「オンラインでもきちんと学べているか」を担保する仕組みが整えられます。

背景にあるのは人材不足と受講負担

今回の見直しの背景には、介護業界の人手不足があります。

初任者研修は、介護職として働くための入口となる資格ですが、

  • 通学の負担
  • 時間的な制約

などがハードルとなっていました。

オンライン活用を広げることで、

  • 働きながらでも受講しやすくする
  • 地方や遠方でも受講しやすくする

といった効果が期待されています。

今後の見通し

新しいルールは2027年4月から適用される予定です。

今回の見直しにより、初任者研修は「対面中心の研修」から、対面とオンラインを組み合わせた柔軟な学習形態へと移行していきます。

ただし、実技を含む実践的な能力の習得は引き続き重視されており、完全オンライン化には踏み込んでいません。

まとめ

  • オンライン受講は「解禁」ではなく「拡大・明確化」
  • 実技は引き続き対面必須
  • コロナ特例は終了し、制度として整理
  • 教育の質確保のための条件が設定
  • 目的は人材確保と受講負担の軽減

参考:『介護員養成研修の取扱細則についての一部改正について』(2026年3月31日 厚生労働省)

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