コンサルティング先でよくあるのが、運営基準等で決められている、いわゆる法定研修のみを行っている、という法人・事業所です。つまり、虐待防止や身体拘束、感染症についてなど、です。
もちろん、これらの研修は必要ですし、ケアの質にも大きく関わるものです。ただ、法人の経営者、そして管理者等の上司が部下に求めているのはそれだけでしょうか?例えば、接遇がよくない、ターミナルケアを強化したい、自立支援のケアを覚えてほしい、など課題を感じているものと思います。これら上司として課題と感じている項目についても、是非、研修で取り上げて頂きたいと思います。
法定研修、上司側の課題、と見てきましたが、実はもう一つポイントがあり、それは、職員が学びたいテーマについて、です。私も多くの法人で職員研修に関わっていますが、例えば、口腔ケアやBPSDへの対応、車いすとベッド間の移乗などと言った、実際の現場で日頃行っている内容について取り上げると、職員の目の色が変わるのを感じます。やはり、日常業務の中で困っていることなら興味を持つものだ、ということです。
なので、以上の3つ。法定研修、上司側の課題、そして部下が学びたい内容。この3つを意識して研修を企画してみてはいかがでしょうか。