ケアマネの業務効率化への期待と不安、アンケート結果より

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UAゼンセン日本介護クラフトユニオンは、2024年4月26日から5月6日の期間において、「ケアマネジャー限定 実態調査アンケート」を実施し、その結果を公表した。本調査は、組合員が働く事業所に対してFAXで告知し、Googleフォームを通じて回答を集めたものである。

調査結果によると、ケアマネジャーは本来の業務範囲外と感じる業務が多く存在し、「高頻度・長時間の電話対応」や「利用者の入退院時の生活用品等の調達」などが挙げられた。多くのケアマネジャーがこれらの業務を実際に対応しており、その理由として「支援できる家族や友人知人がいなかった」ことや「自費サービスを利用する金銭的な余裕がない」ことが主な要因とされている。また、業務範囲外の対応を減らすためには、「ケアマネジャーができることとできないことを明確に示す」ことや、「不明確な業務範囲を誰が行うべきか明確に決める」ことが必要とされている​​。

調査では、ケアマネジャーの業務改善に向けた意見も多数寄せられた。オンラインモニタリングについては、「移動時間の短縮」や「生産性向上」を期待する声がある一方で、「直接会わなければわからないことが多い」との懸念も示されている。また、AIを活用したケアプラン作成に関しては、「業務の効率化」や「新たなプランの発見」を期待する一方で、「個別性の欠如」や「システム整備の不足」に対する不安も見受けられる​​。

さらに、ケアマネジャー1人当たりの取扱い件数の増加についても意見が集計され、「利用者の増加に対応するため必要」と評価する見解がある一方で、「質の向上のために件数を制限すべき」との反対意見も根強かった。

https://nccu.gr.jp/wp-content/uploads/2024/05/nccu_caremanager_chousa2024.pdf